
ON オン 猟奇犯罪捜査犯 藤堂比奈子
は内藤了氏の
藤堂比奈子シリーズの最初の作品になります。
かつてこの作品はドラマ化もされたそうです。
私は実際にはドラマは見ていないのですが、
ネットで調べた限りでは原作とドラマでは設定など
かなり違うんですよ。
今回は原作の本のご紹介をします。
西八王子署という架空の警察署に配属された新人の女性刑事が主人公の藤堂比奈子(とうどう ひなこ)なんです。
あらすじですが
東京の郊外である
西八王子で、過去に自分が犯行に使った方法と
同じ方法での自殺が相次ぐんですね。
たとえば過去に被害者の頭を殴打して殺した受刑者は
死ぬ前に
「あいつが来る」と泣いて発狂してしまい、自分で自分の頭を打ち付けて死んでいました。
解決の糸口がつかめないどころか、
比奈子の親友の仁美という婦人警官も殺されてしまうという悲劇に見舞われながらも、諦めずに捜査していく比奈子。
比奈子には、事件を通して知り合いになった
中島保(なかじまたもつ)という心理カウンセラーがいました。
ドラえもんののび太くんに似ているから
野比先生と呼ばれる柔和な中島保と心を通い合わすも、
実は中島保が
脳に腫瘍を故意に作って
受刑者たちを死に至らしめていたことがわかりました。
結果的に中島保が捕まるところで
この話は終わります。
いずれまた続編を読んでご紹介しますね。
この作品、お硬い警察小説ではなくて
登場人物たちが皆
生き生きと描かれていると思います。
また、脳に腫瘍を作り
遠隔操作によって
死に至らしめてしまうなんて
まるでSF小説か
ホラー小説のような
荒唐無稽さも味わえますよ。