木の中の魔法使い ロイド・アリグザンダーのファンタジー | 星導夜

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何気ない日常にも素敵なことが満ち溢れているように思います
日常のささやかなよろこび、楽しみを書き留めてみたいと思います


以前図書館で読みました。

もう1度読み返してみたいと思いAmazonで古本探して買った次第です。残念なことに図書館にあったものはリユース図書になってしまって無くなっていましたので。

ロイド・アリグザンダーは

Wikipediaで調べたところによりますと、

アメリカのファンタジー作家とのことです。

ブログ管理人は意外に思っていましたよ。

イギリスかなぁと思っていましたから。

彼の別の作品
「タランと角の王」
「タランと黒い魔法使い」は
ディズニーのアニメになっているそうです。

ブログ管理人はまだ見たことがないのですが

「コルドロン」という作品とのことです。


タランは中世の物語とのことですが、この物語は、あとがき見ますと18世紀となっています。

主人公の少女マロリーは、両親が熱病で亡くなってしまったために、食堂の女中をしています。

「かまうものですか」が口癖なのは、女中として毎日こき使われてヘトヘトになるの現実への反発の気持ちもあるのでしょうと、ブログ管理人は思いましたよ。

物語の最初でマロリーは、アルビカンという名前の
木に閉じ込められていた魔法使いと出会います。

なぜアルビカンが木に閉じ込められたのか?

それはアルビカンが掟を破ってしまったからでした。

「生命あるものを傷つけるな」

それが掟だったのですが、枝には生命ないだろうとうっかりして枝を切ってしまったが為に

閉じ込められたののです。

マロリーは偶然、魔法使いアルビカンを木から救い出したのですが、

この魔法使い、自分が希望する魔法が使えないのです。

馬に変身しようとすれば鹿になってしまいますし、

ひどいときには豚になってしまって、人間に捕まり、

もう少しで食べられてしまうようなこともありました。

夢見がちな少女マロリーに向かってアルビカンは

『おまえ、ほんとうに価値のあるものが、ただねがうだけで手にはいるなんて、まじめに信じておるのかね?』

なんて言ったりします。

これは名言として、こころに染みる言葉でした。

孤独な女中の少女マロリーは、最後には
屋敷の女主人になるという夢が叶いますが

それは決して魔法で手に入れた夢ではありませんでした。

彼女の、一見向こう見ずとも言える勇敢さが、結果的には良い方向に行ったのだと思いました。

最後のアルビカンとマロリーの別れには

思わずしんみりしてしまいます。

アルビカンは

『イニスの谷』という
夢が何でも叶う魔法使いの楽園みたいな世界目指して旅立つのです。

マロリーも一緒に行きたがりますが、

アルビカンは

人間を連れてはいけないし

自分は自分の世界目指すから

お前はお前の旅をするようにと諭して別れるのです。

ブログ管理人はこう思いました。

誰かの為に旅をするという行為は

あくまでもその誰かのためであって

決して自分のためではないと。

他人の為に生きるのではなくて

自分自身の為に生きなさい。

そうした意味だと感じました。