ワシはフロイト博士じゃ。
今日は作曲家グスタフ・マーラーの思い出についてお話しましょうかな。

みらあじゅ殿は
グスタフ・マーラーをお気に入りですじゃ。
ワシとしては複雑な心境ですな。
全く手のかかる御仁だった思い出がありますわい。
ワシはシチリア旅行を切り上げて、忙しいマーラーの公演スケジュールに合わせて、マーラーの滞在先を訪れ、時間を作りましたのじゃ。
なのにマーラー大先生と来たら
2度もワシとの約束を直前でキャンセルしたばかりか、3度目も逃げ出そうとしましたぞい。
ワシは追いかけ、強引に治療に引きずり込みましたのじゃ。
ワシは葉巻をひっきりなしに吸い続けながら、マーラーに心の深淵をのぞく様、乱暴に、執拗にたたみかけましたじゃ。
耐えきれずにマーラー大先生
部屋を飛び出しましたわい。
まぁ、深夜に戻って来て治療を再開したから良かったですがな。