
年末に近くのブックオフで買った
マルセル・カルネ監督
1945年の作品のDVDを見て居ました。
あらすじはこんなものです。
とても長くて第1部と2部に分かれています。
第1部「犯罪大通り」
1840年のパリのタンプル大通りが舞台です。
通称 犯罪大通りで裸の見せ物を自らの売りにしている女芸人ガランスは、パントマイム役者のバチストと知り合います。
知り合いになったきっかけは
ガランスが、スリの疑いをかけられてしまうのですが
バチストがパントマイムによってガランスの無実を証明したからです。
バチストはガランスに恋するようになります。しかし無頼漢のラスネールや俳優フレデリック・ルメートルもガランスに恋していて、ライバルはいっぱいいます。
反対にバチストの出ている芝居小屋「フュナンピュール」座の座長の娘ナタリーは、バチストに想いを寄せていました。
ガランスにアプローチを繰り返しながらも
バチストの愛はあまりに純粋であり、とうとう二人は結ばれることはありませんでした。
ラスネールといざこざを起したガランスは「フュナンビュール」に出演するようになります。
ガランスの妖艶な美貌にモントレ-伯爵が熱をあげるようになります。
第2部「白い男」
第1部から5年の月日が流れています。
バチストはナタリーと結婚し二人の間には子どもひとりいます。ガランスもまたモントレ-伯爵と結婚していました。
人気俳優になったフレデリックの計らいでバチストはガランスに劇場のバルコニーで会うことが出来ます。一方、劇場で伯爵に侮辱されたラスネールは風呂屋で伯爵を襲って殺害してしまいます。
その後、バチストは想い出の部屋でガランスと一夜を過ごしますが、翌朝バチストの前に現れたのはナタリーと子供でした。
ナタリーと子供を見たガランスは、バチストとは別れる決心をします。
カーニバルで雑踏する街を去るガランスを追ってバチストは彼女の名を呼び続けるのですが、その声も空しくカーニバルの群衆に飲み込まれてしまうというラストです。
これを見た感想ですが
ブログ管理人は
愛しあいながらも、結局は結ばれないバチストとガランスを悲劇的と思うと同時に
バチストを愛して子供までもうけているのに、ちっとも心を向けてもらえない妻のナタリーが可愛そうで仕方ありませんでした。
ガランスの名を呼びながら雑踏を抜け殻のように彷徨うバチスト。
もうこれ以上は妻子と上手くいかないような嫌な予感しました。
天井桟敷とは、とても安い値段で劇などを見られる席のことだそうです。
このDVD見るとパリの雑多な下町の名もなき庶民達の、天井桟敷席にふさわしい人々の生活がよく出ていると思いました。
なんとなく見ているうちに
階級社会と言うものを
天井桟敷から俯瞰的に見ている
そんな気がしました。