深夜の怪奇音 みらあじゅの恐怖博物館13 | 星導夜

星導夜

何気ない日常にも素敵なことが満ち溢れているように思います
日常のささやかなよろこび、楽しみを書き留めてみたいと思います

わたしは「恐怖博物館」の学芸員(キュレーター)をつとめるみらあじゅです。 

ようこそ当恐怖博物館においでくださいました。  



私の創作した恐怖話がたくさんこの博物館には収められておりますよ。

本日は、
 
「深夜の怪奇音」です。



 私がまだ小学生だった頃のお話です。ある時、家を増築することになりました。

それまでは姉と2人で使っていた子供部屋を1人ずつ使うようになり、私は北側の部屋に移りました。

部屋は和室で襖を開けると縁側で、雨戸を開けるとすぐに道路が見えました。

ある夏の夜から、カラカラカラという音がするようになった事に私は気がつきました。

まるでコンクリートに何かを転がしているような音なのですが、うるさくて眠れたものではありません。

親に言ったところ

「縁側の下には排水管が通っているから」と言われ、水道屋さんに来てもらいましたが、異常無しでそもそもそんな音はしないとの事でした。

しかし異常無しと言われたにも関わらず、昼間はなんともないのに夜中になると音がして来るではありませんか。

とうとう気になった私はある晩、姉と2人でその正体を確かめようとしました。


時間は夜の2時を回っていました。

小学生の私にはかなり遅い時間でしたが、どうしても音の正体を確かめたかっのでした。

姉と2人、そっと玄関から道路に出て、雨戸のしまっている縁側を見て

思わず恐怖に立ちすくんでしまいました。

白い着物で白髪のおばあさんが
人間の頭蓋骨をカラカラカラと転がしていたのです。