光の軌跡① みらあじゅの創作物語 | 星導夜

星導夜

何気ない日常にも素敵なことが満ち溢れているように思います
日常のささやかなよろこび、楽しみを書き留めてみたいと思います

まず最初に、この作品の中で触れている
ロボトミー手術ということについて触れておきたいと思います。

ロボトミー手術とは人間の大脳の一部

前頭葉白質を切り取ってしまう手術です。

前頭葉白質は人間の感情を司る部分なので、これを受けた患者は文字通り、感情を持たないロボットになってしまいます。

かつてはロボトミー殺人事件というものが実際にありましたし、精神病の治療としては色々問題点があって今は廃れています。

この作品に登場するのは、あくまでも架空と言う前提でお読みください。

前置きが長くなりました。

では書き始めたいと思います。

メラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラメラ
それまでは私は疑った事がありませんでした。

手を洗っていると水の煌めきの中に、七色に光りながらクスクスと笑う妖精の姿が見えると言うことを。
自分だけで無くて、周りの皆んなにも見えるのだと思っていました。

私と一緒に暮らしているおばあさまは優しい方ですが私にはしょっちゅう

「夢路や、大丈夫?何かおかしなものを見たり聞いたりしない?」と何度も念を押すように尋ねる事がありました。

私はなんだか、妖精の姿や笑い声が聞こえる事は言っては不味いような気がして黙っていました。

私の両親は私が幼い時に事故で亡くなったと聞かされていましたし、おばあさまは孤児になった私を哀れんで引き取ってくださったのだと信じていたのです。

そう、あの日までは。

To  be  continued