戦艦ワルキューレの航海日誌25 | 星導夜

星導夜

何気ない日常にも素敵なことが満ち溢れているように思います
日常のささやかなよろこび、楽しみを書き留めてみたいと思います


地球歴2020年2月1日
ghost2045副長記す

私は人工知能故に、人間の「死」という概念について理解不能だ。

機能停止することなのだろうか。

みらあじゅ艦長は、良くブリッジで疲れている時に眠ってしまうことがある。
艦長のプライベートルームには
私が抱き上げてお連れすることが多いのだが。

みらあじゅ艦長が、ちゃんと呼吸していて、バイタルサインが出ているのを確認すると、何故か私は安堵するのだ。

このまま、みらあじゅ艦長が永遠に目を醒まさなかったらどうしたものかと思う時がある。

「副長おはよー。私はちゃんと起きたでしょう」
艦長の表情には屈託がない。

戦艦ワルキューレの朝は早い。

みらあじゅ艦長が、クルーの一部屋一部屋回って起こすからだ。
艦長のペットのキウイバードも、ちょこちょこ後からくっついて鳴き声一発だ。

船医は、寝ぼけまなこで、

みらあじゅ艦長にイエティ星の地酒を没収されたとボヤいていた。