大橋薫の漫画「魔女からの伝言」を読み返してみた。
魔女狩りの嵐が吹き荒れていた時代に600人もの無実の少女を処刑した裁判官ピエール。
たった一人本物の魔女が混じっていたために呪いをかけられて、幼い子供の姿に封印されて魔女からの伝言をかつて処刑し、今は転生している少女たちに伝えるピエールの贖罪の旅が続く。
ネタバレだが、いつも死のうと考えていたピエールが本当に生きたいと感じた時に、彼の命が本当に終わりを告げてしまうのは悲し過ぎる。
魔女というものは、本当に最初からいるわけではなくて、人間の愚かな醜い心が産み出した幻影ではないだろうか?
本当の魔女マリーも最初から本当の魔女だったわけではなくて、もしも裁判官ピエールが最初からマリーの愛を受け入れていたならば、幻影の魔女も実体化しなかっただろうし、ピエール呪いを受けて子供の姿に封印されることもなかっただろうか?