昨日で、東日本大震災から丸15年となった。

 

15年前の3/11当日、筆者は、新宿の職場で勤務していたが、尋常ではない揺れで、事務所のビルの壁にも亀裂が入り、事務所内はパニック状態になった。

その直後に停電。

エレベータも動かなくなった。

 

携帯電話で情報を収集すると、JR及び大手私鉄は軒並み運行停止。

道路にも落下物が散乱しているらしく、各所で車両通行止めになっていることが分かった。

 

こうなると帰宅は絶望的なので、腹をくくって事務所で一晩明かすことにした。

何はともあれ食い物を、ということで、事務所の同僚弁理士と共に買い出しに出てみたが、コンビニで目ぼしいものは殆ど売り切れ。

かろうじてカップ麺を入手し、同僚と共に事務所へ戻り、復旧した電力で何とか沸かしたお湯で麺を戻し、遅く侘しい夕飯を摂った。

 

節電のため、仄暗い事務所内で同僚弁理士と地震の影響について語り合ったが、双方理系ということもあって、地震の揺れのみならず、津波の被害が心配されること、そして福島県の沿岸部には原子力発電所が存在していることが懸念された。

 

筆者は、地震、又は津波で原発が回復不能な打撃を受け、下手したら炉心溶融(メルトダウン)を引き起こすかも知れないことに言及した。

同僚は、確かにそうだが、原発の建物は頑丈なコンクリート製だから、そう簡単には重大インシデントに至らないとの楽観的な見方だった。

 

翌3/12早朝、電車が動き出したことが確認できたので、帰宅の途に。

通常ならば特急や急行等の優等列車が運行されるのだが、非常時ということで各駅停車のみの運行。

それも、途中駅でかなりの待ち時間を経てようやく拙宅の最寄り駅に到着した。

 

帰宅してみると、先代の紀州犬・剛がしっぽをブンブン振って出迎えてくれた。

剛は粗相もせずにじっと暗闇の中で地震に耐えていたのだろう。

その健気さに思わず涙が出た。

とにかく、取るものも取り敢えず散歩に連れ出して排泄させた。

出すものを出し切ったのか、剛はホッとした表情で、筆者に甘えてくる。

 

先代の紀州犬・剛。現在の剛と同じく、性格がよく温和な犬だった

 

幸いにも、拙宅に地震の被害は殆どなかった。

倒れている家具はなく、壁や土台にも異常は認められなかった。

 

剛にご飯をあげて、筆者も遅い朝食兼昼食を食べ、ネットで地震の影響を調べていたところ、地震と津波で多くの方々が亡くなられたことと共に福島第一原子力発電所が危機的状況であることを知る。

そして、その日の15時36分、1号機の原子炉建屋は水素爆発を起こして大破した。

恐れていた事態が現実になった瞬間である。

 

爆発の瞬間の映像は戦慄すべきものだったが、言及した懸念が現実になるとは思わなかった。

 

筆者は迷信のたぐいを信じない部類だが、発した言葉通りの結果を現す力があるとされる言霊は、もしかしたら現実にあるのかも知れない。