一番高いと言っても、もっと高いのが有るのかもしれないが、私がこれまで食べた中では、ということである。

 店の名は登龍…麻布十番の高級四川料理店…麻布十番という土地がら、一戸建て、高級マンションに住むセレブ達、大物芸能人御用達という店である。

 創業昭和29年=1964年。麹町にも店があり、かつては 浜松町貿易センタービルにもあった…羽田まで、京急が羽田まで行かなかった頃に、羽田からのモノレールを降りて、よく行った店だった。

写真:何の料理の時も出される突きだし/青唐辛子は辛いが摘まんで噛んでいると食欲が湧いてくる/残りは料理に混ぜてしまう&どの料理でも最後のデザート。

 冷やし中華、ここでは醤油ベースの拌冷麺と、四川風ピリ辛ソースがけの冷麺の二種がある…共に3400円という強気値段だが、高級店だし、どんどん売れているのだから、とやかく言ってもしようがない。

 もっとも、他の料理も高値で、高橋英樹が好きだという、炒韮皇麺=韮そば2400円。ちなみにフカヒレ麺15000円、あわび麺22000円なんていうのもある…ゼロをオ間違えないように。

 有名人といえば、七代目尾上菊五郎や黒木瞳にあったこともある。

 

 冷麺に、3400円も払えば、旨いに決まっているし、まずかったら大騒ぎになるだろう。

 拌冷麺は、綺麗に盛り付けられて形もよく、並べられた具は、和食料理人の包丁捌きのように、細くキレイに切られている。

 一方、四川冷麺の方は、ドロッとした餡で覆われて、常識的冷麺の姿ではないが、上の方を、ほじくると、見なれた具が出てくる仕掛けになっている。

写真:写真提供松下宏。

 サラリーマンの昼メシには,チョットという、3400円だが、好奇心の満足料が、1500円ほどと思えば、我慢もできるのかな。

 もちろん各自の好みを除けば、料理は何を食べても旨いが、昔からの名物は餃子だ…少々大きめの餃子は、5個で2500円だから、一個あたりの単価が500円ということになる。

 高いのに、いつも混んでいるから、時間によっては、予約してからの方がいいだろう。