目黒の食べ物で有名なのはサンマだが、こいつは江戸時代の殿様の話に尾ヒレだから、落語・講談の世界だ。

 現実となると、私ごとながら、旨い蕎屋、鰻屋があり、池波正太郎が好んだ中華・香港園があり、名店とんきに始まる旨い豚カツ屋も三軒ほど。

 最近では、目黒じゃ珍しいインドネシア料理…店の名はCABE=チャベ…JR目黒駅と地下鉄白金台との中間、首都交と交差する角地にある。

 そこは、2016年に閉店した、有名なインドネシア料理せでるはなの、跡地というのも何かの縁だろう。

 昭和50年代、六本木と霞町の間、材木町のブンガワンソロや、新橋のインドネシアラヤにはよく通ったが、皆閉店して今はない。

 インドネシア料理は、韓国料理同様、続けて食べても飽きがこないのが良い。

 近くには、インドネシア大使館やタイ大使館があるから、立地としては好適地だろう。

 階段を登り、入り口から先は、まるでインドネシア…インドネシア人の接客は、笑顔で親しみを感じる。

 ランチは1000円前後と安いが、定番のナシゴレン定食のサテ付を頼んだ。ナシゴレンは焼きめしで、サテはインドネシア風焼き鳥だ。

 タイ料理のように、辛くないから食べやすいが、テーブル上の辛いスパイスを好みで足せば、どんどん辛くなる。

 料理のメニューはタクサンあるから、好みの料理に出合うまで、何度か通わなければならない。

 特別に旨いという料理ではないが、飽きがこない惣菜料理と思えば、一級品だと思う。

 場所がら、混むような場所ではないのに、けっこう混んでいる…多分、孤独のグルメ・井の頭五郎のせいだろう。

 帰りに、テクアウトで、ナシゴレンテラス950円、アヤムゴレンラパナ920円、タブゴレンサンバ800円をテイクアウト。カミさんとシェアして夕食に…どれも旨かった。