格子に遮られたその寝屋に
刻んだ幾筋もの傷痕は
髪乱れし君のもの
甘く香る髪を梳かし
その肌に触れる歓びが
我が叶わぬ望みなら
あなたのために死のう
その瞳に映る
誰が影より目を逸らし
想いは風に乗せ
雨に打たれても、なお
あなたを惑わすものを退け
あなたを傷つけるものを憎み
嵐に逆らう盾とならん
報われぬ世の定めなら
我は月下の道標の如く
安らかな眠りへ誘う
夜想曲を奏でよう
今宵、夢の静寂に