今年も来たよ君のお家へ
窓辺でいつもさみしそうに
小さなお庭を
眺めているから
僕は君のために
少しだけ雨を呼ぶんだ
木陰から妖精たちが
顔を覗かせるように
見てごらん、ざわついてる
君の目が輝く
ほら、みんな一列になって
せっせとお花に雨粒を運んでる
そして、それは
それは見事な虹色の
花びらを咲かせるんだ
嬉しそうに君が喜ぶから
そんな君が
みんな大好きだから
でもあと少しだね
雨だれがノックしても
妖精たちが小窓から覗いても
君はきっと気付かない
ただ不思議そうに振り返り
ほほ笑んでくれるかな
日照雨の中
紫陽花を眺めながら
僕はレイン
ペニーレイン