【まえがき】
前回の記事では、
(1)具体的な目標を設定すること
(2)目標を達成するための効率的方法を考えること
の2つが必要であることを述べました。
今回は、公務員試験に限定して、(1)、(2)のそれぞれについて具体的に説明します。
【本編】
公務員試験受験生が目指すべき目標は、
「標準レベルまでの難易度の問題について、確実に選択肢の正誤判断ができるようになる」
ことです。
この目標のポイントは、
(1)標準レベル以下の難易度の問題に対象を限定している
(2)知識の取得を最終目標とはせずに、選択肢の正誤判断を目標としている
ことです。
標準レベルまでの難易度に限定したのは、公務員試験には次のような特徴がるからです。
(1)難しい問題は少なく、簡単な問題や標準的な問題が多く出題される
(2)難しい問題は、出たとしてもみんな解けない
(3)難しい問題も簡単な問題も、同じ1点である
(4)絶対評価ではないので、他の受験生に負けなければ合格できる
まず、理解していただきたいのは、試験には難しい問題はあまり出題されないということです。
なぜなら、難しい問題ばかり出題すると、優秀な人と優秀でない人を区別するという試験の役割が果たせなくなるからです。
難しい問題ばかり出題するとどうなってしまうかを考えてください。難しい問題というのは、しっかり勉強している人でも苦戦するような問題です。ということは、しっかり勉強した人も適当にマークしてやり過ごす可能性が高いのです。そうすると、難しい問題では、しっかり勉強した人と、あまり勉強してこなかった人の差がつかなくなります。そのような問題ばかり出題すると、もはや運試しのようになってしまい、頑張って勉強した人よりも、あまり勉強してこなかった人が多く得点してしまう可能性が高くなってしまうのです。これでは、試験を行う意味がありません。
このような理由から、公務員試験の問題は、簡単な問題や標準的な問題を中心に構成されています。
そして、難しい問題が解けたとしても、多くの得点が得られるわけではありません。どんなに難しい問題も1得点です。
出題数が多いわけでもなく、解けた場合の見返りも少ないのであれば、難しい問題を解く知識を取得する必要は薄いと言わざるを得ません。
さらに、公務員試験は絶対評価ではなく相対評価です。みんなが正解できる問題を確実に正答できれば合格できるのです。
逆に言うと、みんなが正解できる問題は、絶対に落としてはならないということです。
上記を踏まえれば、難しい問題の対策をする時間があるのなら、その時間を標準レベルまでの問題の対策に活用する方がよいことがわかるでしょう。
以上が、標準レベルまでの難易度に限定した理由です。
知識の取得ではなく、選択肢の正誤判断ができればいい――と割り切っているのは、正しい知識を完全に理解することなど、常人にはできないからです。
択一試験は5つの選択肢の中から1つの正当肢さえ選べればよく、その手段は問われません。
もちろん、学術的に正しい知識・理解があれば、正当肢を見つける大きな手掛かりになるでしょう。
しかし、そのような理解を膨大な試験科目・試験範囲のすべてに求めることは不可能です。中途半端な知識しか身に付かず、本番で問題を解くことができずに不合格になるのがオチです。あるいは、必要知識の膨大さに意欲を削がれ、本番にさえたどりつけないかもしれません。
ですから、知識の取得に焦点をあてるのではなく、「どんな手段でもいいから正誤判断ができればいい」と割り切った目標を設定しているのです。
そして、この目標を達成する手段として最も効率的なのが、
「過去問を読む」
ことです。
過去問を「解く」のではありません。「読む」のです。
正誤判断が可能になるためには、公務員試験に出題される問題について、「なぜこの選択肢は間違っているのか、なぜこの選択肢はあっているのか」が判断できればいいわけです。
この判断基準は過去問の解説に書いてあるはずです。
だから過去問を読むのです。読めば書いてありますから、これを覚えるだけです。
読むのがテキストではなく過去問なのは、問題形式で知識を入れるほうが効率がいいからです。 本番で出題されるのは「問題」です。であれば、知識を入れる際にも直接問題形式から入れたほうが効率的なのは明らかです。テキストは問題形式になっていないため、そこから仕入れた知識は本番で使えない可能性が高いのです。
今回は、公務員試験受験者が目指すべき目標と、その達成方法について記述しました。
しかし、今回お示しした方法も「過去問を読む」という抽象的なものです。これだけではどうやって勉強すればいいのかわからないと思います。
そこで、次回からは具体的に、どのように過去問を読めばよいのかについて記述していきます。
次回もよろしくおねがいします。
