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4月11日(月)

 今日は、金正恩第一書記就任4周年の日だ。明後日13日には国防第一委員長就任の日で、その2日後の15日が祖父、金日成主席の生誕日である。さらに、その10日後は朝鮮人民軍創建日と、北朝鮮にとってはお目出度い日が続く。

 韓国では、2009年と2012年の「衛星」と称するテポドンミサイルが4月5日、4月13日に発射され、今年1月の「水爆」と称する4度目の核実験も金第一書記の誕生日(8日)の2日前に発射されていること、さらに2月7日のテポドン発射も金正日総書記誕生日の9日前に発射されていることなどから、北朝鮮が公言している5度目の核実験や中長距離弾道ミサイルの発射も近いうちにあるのではと、警戒しているようだ。

 いずれにせよ、金第一書記にとっては政権発足から4年目、33歳の若さながらどうやら一人独裁体制を築いたようだ。そのことは、週末に観た1時間物の金第一書記の軍部隊視察活動記録映像から確認できた。

 この記録映画は今年1月から3月までの金第一書記の部隊視察や軍事訓練指導などを網羅したものだが、1月下旬に処刑されたとされる李永吉軍総参謀長は映像からカットされていた。

 北朝鮮の公式報道では李総参謀長は、1月4日の人民軍大連合部隊の砲射撃視察と9日の人民武力部訪問時はまだ健在だった。特に人民武力部では黄秉西軍総政治局長や朴英植人民武力相と一緒に金第一書記に花束を贈呈していたと報道されていたが、唯一李総参謀長だけが映像からカットされていた。

 2012年に李英鎬軍総参謀長を、2013年に叔父の張成沢国防副委員長を、2015年に玄永哲人民武力相を、そして今年2016年に李永吉軍総参謀長を粛清、処刑した今、誰も怖くて逆らえるどころか、ものを言う雰囲気ではなさそうだ。

 何しろ、他の映像ではNO.2の長老の金永南最高常任委員長までが50歳以上も年下の金第一書記に「ハイ、ハイ」とかしこまっていた有様だった。