
きょうは、神奈川県鎌倉市で行われた、財団法人かながわ考古学財団主催の下馬周辺遺跡見学会に行ってきました。 現場は鎌倉市街地をつらぬく若宮大路ぞいにあり、一の鳥居に近い鎌倉女学院の南隣です。 見学会は午前と午後の2回実施されました。 私は午後の回に参加。 見学者も多く、非常に盛況でした。

発掘調査では、主に14~15世紀の遺構がみつかっています。 竪穴遺構(竪穴建物遺構)や土坑などです。 今回見学できたのは調査区のうちの南地区とよばれる部分ですが、 すでに埋め戻された北地区では壁際に切石をきれいに並べた竪穴遺構が確認されています。 上の写真は、南地区北側に散乱する切石など。 このように散乱しているのは、後の時代に建物の建設等による破壊を受けたためとみられています。

こちらは、調査区南側にひろがる竪穴遺構群の様子。 写真の左側に、竪穴遺構の中にある大甕が顔をのぞかせています。 口径約60cm、胴部径95cmの大きさです。

調査区の西側では、このように人骨も発見されています。 さすがに人骨は、見学のみなさんもこわごわと覗き込んでいます。

今回の調査で最も注目されているのが、竪穴遺構から出土した鎧です。 鎧は竪穴遺構の中に掘り込まれた円形の穴の中から発見されました。

鎧のアップ。 このように、発掘調査で中世の鎧が発見されることは稀で、鎧1領分がまとまって出土したのは、京都市法住寺殿につづいて国内2例目だそうです。 おそらく腹巻鎧(はらまきよろい)と呼ばれる物ではないかとの話でした。

こちらは出土遺物の見学スペースの様子。 見学会の盛況ぶりもあいまって、遺物の見学も行列になっていました。 私が特に面白いと感じたのは鹿角製の笄(こうがい)です。 美しい文様の完形品で、13世紀後半(鎌倉時代後期)の物だそうです。
【参考文献】
財団法人かながわ考古学財団 2011 「鎌倉市下馬周辺遺跡発掘現場見学会資料」
財団法人かながわ考古学財団 2011 「鎌倉市下馬周辺遺跡発掘現場見学会資料」