イメージ 1
なぜ遺跡は土の下に埋もれているのか。

考古学の本には、自然的要因(洪水など)や人為的要因(整地など)で説明されています。

人為的要因は別として、自然的要因による埋没というのが私にはあまりよく分かりませんでした。
はからずも、今年起こった大震災のあと、災害ボランティアで家屋の敷地や畑の泥出しを行った時、10cm以上も堆積した真っ黒な泥土を見て初めて実感を伴って理解できました。


ただ、台地上などにある遺跡の埋没の仕方というのはどうなのでしょう。
植物の葉など有機物の堆積で埋まっていくスピードはどの程度なのか。

そんなことを思いながら手に取ったのが以下の2冊。


『廃村をゆく』(イカロス社、2011年)
『廃道をゆく』(イカロス社、2008年)


表紙や紙面がB級週刊誌みたいですが、写真が多く、なかなか楽しめました。


人のいなくなった集落、使われなくなった道路。
今まさに朽ちて消えていこうとしているこれらは、「遺跡化」の途中にあります。

特に驚いたのが、『廃村をゆく』で紹介されている奥多摩のある廃村。
最後の住民が村を離れて廃村となったのは1972年(昭和47)。それから約40年たった段階で、ようやく最後の家屋(木造)が倒壊したそうです。


建物の廃棄、上屋構造の倒壊、落ち葉や土砂の流入。
たとえば、竪穴住居の廃棄から土砂の堆積が始まるまでのタイムラグってどのくらいなのでしょうか。パラパラとページをめくりながら妄想してしまいます。


現在、日本考古学の新しい分野として近現代考古学があります。
いまは近代化遺産、産業遺産、戦争遺跡などが注目されていますが、このような近現代の一般集落遺跡や道路遺構も考古学の対象となる日が来るのでしょうか。
イメージ 2