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きょうは、
仙台空港の近くで行われた、
高大瀬遺跡の見学会にいってきました。

高大瀬(たかおおせ)遺跡は、宮城県岩沼市下野郷にある遺跡で、
東日本大震災の復興事業に関連する排水機場建設に伴って事前の発掘調査が実施されました。

今回の発掘調査では、
2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波堆積物、
慶長16年(1611)の津波堆積物の可能性がある砂層、
貞観11年(869)の津波堆積物の可能性がある砂層、
がみつかりました。

仙台平野で実施された発掘調査において、
1つの地点で時代の異なる津波堆積物(の可能性がある砂層)が発見されたのは初めてのことです。
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発掘では9つのトレンチ(調査区)が設定されていますが、
見学会で公開されたのは、そのうち海岸から約1.2㎞の地点にある7トレンチです。

見学会では、
まず岩沼市教委の調査担当者の方から発掘成果の概要が報告され、
そのあと、
考古学的観点から岩沼市史専門部会考古部会の白鳥良一氏が、
地形・地質学的観点から東北学院大学地域構想学科の松本秀明氏がコメントされました。
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上が調査区の断面写真です。

第1層が東日本大震災の津波堆積物。

やや黄色っぽい第3層が、
慶長16年(1611)の津波堆積物の可能性がある砂層。
この層はその後の水田耕作により上が削られており、本来の層厚は不明です。

白っぽい第6層は、平安時代の延喜15年(915)に青森県の十和田火山が噴火した際に降り積もった火山灰で、十和田a火山灰と呼ばれるものです。
東北地方の考古学調査では年代を知るカギとなる重要なものです。

その下の第8層が、貞観11年(869)の津波堆積物の可能性がある砂層です。
貞観地震津波の堆積物は、これまでに仙台市沼向遺跡や名取市下増田飯塚古墳群の発掘調査でも確認されています。

なお、仙台市の沓形(くつかた)遺跡では、これらより古い2000年前の弥生時代の津波堆積物が発見されていますが、この高大瀬遺跡ではみつかりませんでした。
弥生時代にはまだこの場所は陸化しておらず海だったため、みつからなかったと考えられるそうです。


今回の発見は仙台平野の災害史、そして今後の防災・減災を考える上で非常に大きな成果です。

ただし、
白鳥氏や松本氏も強調していたことですが、
津波堆積物の認定は慎重に行わなければならない問題で、
今後さらに砂層の面的な広がりを確認する調査などを通じて、
津波堆積物であることの確実性を高める必要性があるとのことでした。
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見学会には多くの見学者や報道機関が来ていました。
災害史に対する地域の関心の高さが分かります。


【参考文献】
宮城県岩沼市教育委員会 2013 「高大瀬遺跡発掘調査 遺跡見学会資料」