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きのうは、横須賀市自然・人文博物館で開催された、古代生産史研究会に行ってきました。

その研究会でテーマとなったのが、今回ご紹介する乗越(のりごし)遺跡です。


乗越遺跡は、奈良時代に瓦や須恵器を焼いた窯跡群で、横須賀市秋谷1丁目にあります。
ちいさな入江に面した丘陵斜面に立地しています。

上の写真が、その乗越遺跡の前に広がる入江です。

遺跡はこの入江から50mほどしか離れていません。
とても海に近い場所にある窯跡群です。
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入江の岩場からみた、乗越遺跡の遠景。


正面の茶色い三角屋根の後ろの丘陵に、遺跡があります。
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現在遺跡は、宅地造成工事が進んでいます。


この乗越遺跡は、2007年の調査以来、古墳時代後期以降の横穴墓1基、奈良時代の窯跡8基が発見されています。

窯跡は、登り窯5基と平窯3基からなり、これらはあまり大きな時間差がなく操業していたとみられています。

神奈川県は、奈良・平安時代の瓦窯・須恵器窯があまり多く発見されていない地域なので、この乗越遺跡の発見は非常に注目されました。
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こちらは、横穴墓(1号横穴墓)や窯跡3基(2・3・4号窯跡)が発見されたA地区のあたり。


コンクリートの壁ができていて、跡形もありません。
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こちらは、窯跡2基(5・6号窯跡)が発見されたC地区のあたり。
窯跡があった場所は、もうちょっと左側かもしれません。

この5・6号窯は、瓦を生産した後に須恵器を生産する窯に転用されています。
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遺跡のすぐ上は公園になっています。

そこから振り返ると、遺跡と海がみえます。

非常に海が近いことが、この写真でも分かるかと思います。


この乗越遺跡の窯跡群の年代ですが、2009年に出された概要報告では、出土した須恵器はおおむね8世紀第2四半期を中心とした時期を想定してるとされていますが、この年代に関しては先日の研究会でもいろいろと議論がありました。

また、ここで生産された瓦や須恵器の供給先も、まだよく分かっていません。

現在整理作業が進められており、その正式報告が出るのが非常に期待され注目されています。

【参考文献】
中三川 昇 2009 「10.乗越遺跡(No.70)」『横須賀市文化財調査報告書第46集』