
前回のつづき… この写真は長柄桜山古墳群1号墳の、葉山側のくびれ部(前方部と後円部の接続部)に設置された8トレンチ。 調査区内の手前側には、やや明るい色のボソボソした感じの岩盤(地山)が現れています。 これが古墳の本体部分です。 奥側は茶色い土が堆積しており、埴輪片が散在しています。 調査区の中にポツンと細い木が取り残されていますが、ちょうどそのあたりが古墳本体の縁辺部、つまり「墳裾(ふんすそ)」にあたります。

こちらは後円部の北東側(葉山側)に設置された調査区、7トレンチ。 この古墳は、後円部の東側がややゆがんだ形をしています。 古墳の東側(葉山側)は、西側(逗子側)にくらべて地形が急な斜面になっています。 写真では左側が東側ですが、かなり急斜面です。 当初、後円部東側がゆがんでいるのは、後の時代に崩れてしまったためと考えられていましたが、発掘調査の結果から、このようゆがみは古墳築造当初から存在し、急斜面の東側(葉山側)は築造当初からいびつな形であり、そこへ無理に埴輪を配していたと見られています。 調査員の方は、古墳は逗子湾側を正面としているのではないか、つまり逗子湾の方向を意識して築造されており、その反対側にあたる葉山側はいびつな形のままとされたのではないかとおっしゃっていました。 つまり、見られる側はきれいにして、見えない側はテキトーに…ってかんじでしょうか?

これはカシミール3Dで、長柄桜山古墳群1号墳の後円部頂からの可視領域を割り出したもの。 ピンク色に塗られている部分が、古墳の上から理論上見える範囲。 長柄桜山古墳群1号墳の正確な緯度経度を知らないので、グーグルアースでおおよその緯度経度をしらべて計算させました。 長柄桜山古墳群1号墳 北緯35°17′15.10″東経139°35′05.50″(世界測地系 WGS84) 設定標高125m 計算範囲の半径50km 計算方法「精密に計算」 50mメッシュ標高 段彩図 無段階 これをみると、確かに古墳の墳頂からは北側(逗子市側)の逗子湾に面した平野部はよく見えますが、逆に南側(葉山町側)はあまり見えません。 古墳の正面観に関する調査員の方のお話とも符合する結果となっていて興味深いです。