コラテラル(2004)

マイケルマン監督作品。
『ヒート』『マイアミバイス』『マイインターン』などそれぞれの時代において傑作を生み出しています。
主演はトムクルーズとジェイミーフォックスのスターW主演。ハリウッドだからこそ実現するスター同士の夢の共演です。

舞台はロサンゼルス。
夢見るタクシー運転手であるジェイミー演じるマックスはトム演じるビンセントをお客として乗せるところから始まります。殺し屋である彼の指示に従わざるを得なくなり次第に揉め事に巻き込まれていくストーリーでテンポよく進んでいきます。後半につれなんとなく話の展開が見えてきてオチが少々弱かったような気もしますが初期設定に魅力があったのでアリです。

トムクルーズが悪役であることも話題となりました。当初オファーがあった時、本人はとても驚いたそうですが、監督より「そろそろ君も悪役に挑戦する時期だよ。スティーヴ・マックィーン、アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ。みんな悪役をやっているじゃないか」と言われ二つ返事したとインタビューで答えていました。白髪に髭を伸ばし演技も普段と一風違い、役にのめり込むのが定評の俗に言う演技派の役者なので見ものです。

また、ミュージシャンとしての顔も持つジェイミーですがこちらも個人的には演技が上手い方だと以前より思っていたので今回も不憫なタクシー運転手を見事に演じていました。

この映画は撮影方法にも拘っていてデジタル撮影を用いたそうです。手前の人物の顔も、明かりのない奥にいる人物の顔も、しっかりと見える映像を作ることができる事によってより一歩映画の中の世界に引き込んでくれます。