僕がブログを始める事になったひとつのきっかけ…

それはとある釣具メーカーが企画した、短期モニターの公募だった。


以前から周りに『KROちゃん、ブログやった方がいいんじゃない?』とか『KROさんならブログやればアフィリエイトで~』みたいな事を言われていたのだが、僕はなんとなく興味が湧かなかった。

そんな折、仕事絡みで始めたTwitter(今ではほぼ趣味垢)でこの公募を目にした。

へえ、おもしろそ!

半ばノリと勢いで、いい歳こいて応募してみる事にした。募集要項を見ているとTwitterアカウント、LINEアカウントの他、ブログアカウントの記入欄があった。ブログか…んんんー、やってみるかな…と、これがきっかけでブログを始める事になった。

とりあえずよくわからないので周りに聞いてアメブロに登録して自己紹介的なブログを書き、そのアカウントを添えて、自分の釣り観やらなにやらを書いて送り、応募は完了した。


そもそも何でまた、この公募企画に応募する気になったのか。テスター、モニターと言ってもメーカー専属のそれとは違い、あくまで短期のモニターだし、自分にそこまで釣りの腕前やタックル(道具)に対する知識がある訳でもない。

ただ純粋に、自分の世界を広げたかった。例え短期モニターであっても、ほんの片鱗でもモノづくりの世界に触れる事で自分の引き出しや経験値を増やしたかった。そしてこの短期モニターをきっかけにして、何か新しいチャンスが掴めるかも知れない…そんな思いで応募を決意した。人気のメーカーが企画するSNSでのモニター公募、たくさんの応募者が集まるだろう。僕なんかより腕の立つ、道具に精通した、人脈の広く拡散力のある若いアングラーはゴマンと居るだろう。僕を知る人からは『お前程度の腕や知識でwww』と思う人も居るだろう。

でも、可能性はゼロじゃない。

キャストをしなければ魚が釣れないのと一緒だ。どんなにタフなコンディションでも、キャストを続ける限り釣れる可能性はゼロではない。『風が強いから』『活性が低いから』と竿を出さなければ、魚は釣れない。

この歳で大した腕もないのに愚かな挑戦かも知れないが、行動の前に諦めの言葉を吐く方がもっと愚かだ。

かと言って何の勝算も武器もなく挑戦した訳ではない。僕は文章を書くのが好きだ。子供の頃から何故か文を書くのが得意で、それは現在、某釣りアプリで趣味の釣行記を書いたりするのに無駄に活かされている。書き続けているうちに、少ないながらもクソみたいな僕の釣行記を楽しみにして下さる方も出来た。
あとは料理。ただ釣るだけで終わらない『釣り+料理』という切り口で僕は釣りを、人生を楽しむ要素のひとつとして捉えている。釣った魚に敬意を持って、全身全霊を以ておいしく食べるスタイルは、気がついたら僕の武器となっていた。文章力と料理…釣りとはほぼ関係ないが、何かに特化している事が、セレクションに引っ掛かる要因になるのでは、と思う。


応募をして約1ヶ月後、Twitterのタイムライン上に応募者に向けたお礼のメッセージがアップされた。同時に『採用となった方には既にメールにてお知らせさせて頂いております。』とのメッセージも。という事は…?



落選でした。ざんねんむねん。



結果は残念だったが、得るものも多かった。何よりもこのブログも、今回の公募がなければ食わず嫌いのまま、手付かずのままだったのかも知れないし、ブログを開設した事によってしばらくお休みしていたFacebookを再開するきっかけとなって、ずっと会えていない旧友たちとのコミュニケーションも再開できたり。中学生の頃の釣り仲間達と釣り同窓会的な話が上がったり、これからやりたい事や、新しいアクションもおぼろげながら頭に浮かんで来たし、釣り自体も今まで考えていなかった事を考えたり、意識していなかった事を意識するようになった。
ショアだけでなくオフショアにも挑戦したり、遠征、沖磯、今までやって来なかった対象魚との出会い…釣りに対して今までより貪欲になれる刺激となった。

『40過ぎてテスター目指すとか、頭いかれてるの?つか遅すぎでしょwww』

とか言われてもへっちゃらです。だって可能性はゼロじゃないし、正直フィールドテスターが目標とする到達点ではないのでぶっちゃけテスターになれなくても全然オッケー。

大切なのはZEALOUS(熱意)。

何かに身を焦がし、アツくなれる。『自分はこうありたい』と目指すものも何もなく、ただ何となく緩慢に生きる、そんな人生、僕には耐えられない。他人様から見て取るに足らないものでも、はたまた無謀とも思えるものでも、叶っても叶わなくても、いつまでも追っかけ回していたいもんです。

この企画に参加してよかった。感謝です。NUFF RESPECT!!


~後日譚~
いつものように仕事→仮眠→釣り、からの仕事前にシャワー&着替えの為に帰宅すると宅配物が。



開けてみると今回参加した公募企画のお礼状、そしてメーカーのノベルティ、ルアーが入っていた。

我々参加者の熱意に対して熱意で応える、粋なはからい。
インクスレーベル、そしてレオンさま。どんだけ男前だよ…