「日本いまだ近代国家に非(あら)ず」 小室直樹氏 | ライジング・サン(甦る日本)

「日本いまだ近代国家に非(あら)ず」 小室直樹氏

昨日、今日と故小室直樹氏の本を読んでいます。「日本いまだ近代国家に非(あら)ず」(ビジネス社) この本は平成6年刊の「田中角栄の遺言」(クレスト出版)の復刊です。 ロッキード事件当初と違って現在では本当の田中角栄という人物の姿を知ろうとする人が多くなってきていると思います。 ロッキード事件の上っ面だけで田中角栄を悪徳・金権政治家とだけ見るのは片手落ちである。


そしてこの本の帯にも書かれていますが、「制度だけを輸入し、近代のエートスを知らないからだ。民主主義の無理解が日本を滅ぼす」という言葉は私もそう思います。 しかしながら現実にはそれをあえて知らしめてこなかった事、そして知らしめるべきではないという者たちに阻止されてきたのだろうとも考えるわけです。 

だから大人たちもこれから日本を背負う子供たちにも、そういった面での勉強や教育が重要だとも考えます。


だから政権交代の何年か前から日本で広がってきた国民の覚醒とは、民主主義の理解と真実を知ることが可能になった結果であり、今や止めることのできない支配者たちへの国民によるソフトな改革が続いているわけです。 しかしまだまだ足りないのも事実であり、そのためにもこの小室直樹氏の復刊を読んで更に理解すべきだと考えます。 


経済も技術も世界トップクラスの日本だが、政治は3流、4流に諸外国からは見られている。 小沢氏が言うように日本が最終的に「ノーマル・カントリー(正常な国)」(ノーマル=普通と訳すべきではない)になるためには、そして脱前近代国家になるためには、まず最初に民主主義とは何か?ということを十分に理解することが何よりも重要なのではないだろうか。


そして政治家(政治)がやらなければならないのは、大国(覇権国)にひれ伏し言われるがままに内政干渉と摂取されることではなく、「自国及び自国民の経済(経世済民=世を経(おさ)め、民を済(すく)うこと=有効な政策によって政治を行い民の生活を保障する)を良くすることである。」(同書P109)


時間があればこの本を連休中に是非読んで欲しいと思う。





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