こんにちは
キャリアマインド・アドバイザーの
ブットラー惠子です
（プロフィールは（こちら）。
日本では
一家に2枚マスクが
支給されるそうですね。
ドイツのお隣の
オーストリアでは、
外出制限が緩やかに
なったものの、
スーパーマーケットへの
買い物はマスクが必須。
ドイツも制限を
来週の月曜から
緩くするようですが、
今頃になって
マスクをつけるべきか、
という議論になっています。
マスクに不慣れ、
ということもあるけれど、
圧倒的にマスクが足りない、
というのも理由。
色んな企業が今
マスクを作っていますが、
医療関係機関に優先で
供給しているので、
一般人は
あまり手に入れることが
できません。
うちには
数年前に日本の両親が
自宅にいっぱいあるから
持って行きなさい、
と言って渡されたマスクが
２枚あって、
いざという時のために
棚の引き出しに
保管していました。
そう、
過去形です。
先日、
上司の奥様が
乳ガンであることが判明しました。
上司は、
最愛の奥様の病気に
相当ショックを受け、
会社でも何度となく
涙したのか、
目が赤くなっているのを
何度か見かけました。
乳ガンの上に
コロナウィルスに感染したら、
健常者以上に危険。
しかも病院という
人が集まる所に行かなければ
ならない。
「それなのに
マスクが手に入らない」
そう語りながら、
上司は目を潤ませていました。
翌日、最初の検査を受けに
奥様が病院に行く、
と聞いて、
私は自宅にあった
マスクを持って行くことにしました。
２枚とも渡すか。
１枚だけ渡すか。
洗って何度も
使えるマスクではないし、
上司の奥様は
検査で何度も病院に
いかないといけないそう。
だから、
本当は２枚渡したい
でも、、、
自分というより
もし夫に何かあって、
その時にマスクがなかったら？
そんな思いが交互に
押し寄せてきて、
さんざん迷ったあげく、
結局１枚だけ翌日
上司に渡しました。
すると上司は、
中国にいる知り合いが
マスクを大量に
送ってくれることになった、
と言いました。
私もこれを聞いて一安心。
そして上司は、
「それでも、この後
妻を病院に連れていくので
今日１枚でも手に入って、
とても助かったよ」
と言って、
また目を潤ませました。
私は社長の奥様は
遠くから挨拶したぐらいしか
面識はなかったけど、
社長と一緒に泣きました。
そのあとで、
手先が器用な友達が
マスクを手作りして
私にわざわざ郵便で
送ってくれたので、
今となっては、
２枚渡しても良かった。
でも1枚だけ渡す、
というのが
あの日あの時の私には
ベストの決断でした。
人って、後から
あの時ああすれば、とか
なんであの時
ああしなかったの？とか
よく考える。
そうやって考えて、
その経験が
将来に生かせるなら
いいけれど、
そうでないのなら、
過去の決断について
考えたって
あまり意味がない
と思いませんか。
誰だって、
いつもベストな決断を
しようとしているのだから。
将来どんな展開になるか、
その時点で
分かってたら、
当然もっといい決断が
出来ていたかもしれません。
でもタイムマシンでもない限り、
そんなことは無理で、
あの時、、、
と考えても
それは変えられないこと。
だったら、
今何をするのがベストか
考えたほうが
絶対に意味がある。
とりあえず
奥様は風邪を引いたり
コロナにかかることなく、
今日ガン摘出の手術です。
転移しているかどうかは、
実際に手術をしないと
分からないそう。
どうか手術が無事に終わり、
また元気になられますように。
