第18回ハロプロ楽曲大賞′19への投票 | カバオの現場探訪記

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さて、今年もハロプロ楽曲大賞の季節がやってきました。投票が始まると、もう年の瀬だなあという気持ちになります。

 

毎年のことなのですが、なんとなく自分の中にルールを決めていて、楽曲部門、MV部門それぞれ、原則1ユニット1曲にしています(一部例外あり)。せっかくのハロプロなので、色んなユニットを楽しんで、それぞれの良い曲に票を投じたいという思いからです。

 

では、今年の投票を紹介します

 

楽曲部門

1位 消せやしないキモチ / こぶしファクトリー
 今年一番リピートした曲。シンプルで落ち着いたメロディとこぶしメンバーたちのやわらかな歌がよくマッチし、飽きずに繰り返し聴けます。2019年のインパクトある濃い味代表がBEYOOOOONDSの楽曲群だとしたら、この曲はそれに対比されるあっさりした食べやすい味の代表です。

 強めの曲が多かったこぶしにあって、等身大のスケールで恋愛(それも昔の恋を振り返る)曲というのは初めて。力まず、ありのままのメンバーたちの切ない歌い回しがすっと入ってくる。特に、浜浦彩乃がひさしぶりにちょっと子どもっぽい甘ったるい声を聴かせてくれるので、切なさが倍増しています。シングルカットしてもいい曲だと思ったけれど、こういう曲をアルバムに入れて多様性を出していけるのもとても大事なことだと思います。(3.5ポイント)

 楽曲大賞とは直接関係ありませんが、今年の個人的No.1ホールコンサートは、GWのこぶしNHK大阪です。中野で緊張の初ホール単独を終えたこともあって最初から全開で来たメンバーと、気合いの入ったヲタクたちで作り上げた最高の雰囲気のコンサートでした。あまりの楽しさに終わって「あー、これがハロプロのコンサートだなあ」と感じたのでした。

2位 GIRL ZONE / 雨ノ森 川海
ってか、なんか、
ってか、なんか、
ってか、"なんか"のニュアンス分かってよ


 ひさしぶりにしびれる、感服するような言葉の使い方に出会いました。2番以降も繰り返し現れる「ってか、なんか」というこれだけのフレーズで、この曲に込められた思春期の女の子の感情が表現できてしまう。大人は分かってくれない「ってか、なんか」に全てが詰まっているわけです。大森靖子、やりますなあ。

 この曲をパフォーマンスする雨ノ森の面々もお見事。高瀬くるみの安定した能力の上に、若い子たちのパワーが乗っかって実に良い化学反応になっています。特に清野桃々姫、岡村美波のかわいい年下組がオラついているのがアクセントになって、この曲を完成させていると思います。(2.5ポイント)

 しかしBEYOOOOONDS旋風、すごいですねえ。半分くらいのメンバーは研修生に入ったときからずっと見てきているので、多くのヲタクに見つかり日々堂々と成長していく姿に、つくづく「デビュー」って大きいなあという気持ちになります。乗っかっていく余裕はないので、端っこの方から眺めておきます。

3位 恋してみたくて / モーニング娘。'19
 やっと娘。にもかわいい曲が来たー!とヲタクを歓喜させた1曲。こういう曲があることで、ライブの構成がまったく変わってくるんですよね。メンバー同士がステージ上でカップルに扮して様々な小芝居をしてくれますが、毎回少しずつ違う構成に、これこそ現場に行って生で見る楽しみだよね、とあらためて感じます。

 シングル曲の雰囲気、コンセプトを一貫したものにすること自体はユニットの色づけだと思うのですが、両A面、トリプルA面という場合には毛色の違う曲を入れることで幅広い層に聞いてもらえるようになるのでは、というのは常々考えます。恋してみたくてはシングルというタイプの曲ではありませんが、2020年のシングルでは遊びを入れてほしいなと思っていたら、年明け一発目のシングルは同じメロディーで2曲・・・けっこう面白いとは思いますが、果たして・・・。(1.5ポイント)

4位  IDENTITY / 鈴木愛理→Break it down / 鈴木愛理
 愛理の1stシングル"Escape"のカップリング曲。個人的にはこっちの方が愛理の歌の良さが出ているなあと感じます。特に中音域の伸びが非常に良い。ちょっとアニソンっぽい雰囲気もありつつ、バンドサウンドの疾走感や声をちゃんと聴かせるパートもあり、良いバランスだなあと思います。作詞作曲は初恋サイダーを手がけたしほりさん。納得。

 ソロとしての鈴木愛理の方向性がどうなるのか、本人もけっこう試行錯誤しているところがありますが、これがカップリングでEscapeが表題曲というあたり、℃-uteやBuono!とは違うものをまずは打ち出したいという気持ちが見えます。(1.5ポイント)


↓12/9にBreak it downに投票差し替えました。


12/18発売のアルバムから先行配信されている1曲です。“Escape”のカップリングである“IDENTITY”に入れていたんですが、締め切り直前に公開されたMV見たらとても良くて(というかその前にもライブで聞いてたんですが)、思わず投票差し替えました。

Official髭男dismが作詞作曲ということで、とても今風。それでいて鈴木愛理の歌や声の良さもよく引き出されていて、かっこよくお洒落な1曲になっています。アルバムの中の1曲にしておくのはもったいなくないか?という気さえしますが、せっかくMVとダンスショット公開されたし、多くのヲタクにチェックしてほしい曲です。


5位 夢見た15年 / アンジュルム
 和田彩花さんの卒業曲。作詞は同期の福田花音で、メンバーの名前や過去の曲名などのギミックを随所にちりばめてヲタの郷愁を誘うものに仕上がりました。旅立ちの曲のようであり、一方で見送る後輩からの餞の曲でもあり、不思議な曲だなという印象があります。

 

 アンジュルムは今回良曲多いんですが、この曲でスマイレージ/アンジュルム第1章の幕を下ろしたと感じます。そして竹内リーダーの下で(さらに2期2人が立て続けに卒業して一気に世代交代が進んだところから)第2章のアンジュルムが始まる。そういう時代の区切りとしての「15年」という重さは楽曲大賞で票を投じる十分な理由になるかなと考えています。(1.0ポイント)

 そういえば、この曲に入れた理由のひとつが、2018年夏ハロでの福田花音ゲスト回なんですよね。夢見る15歳のイントロで沸いた会場が、あやちょ登場でさらに沸騰し、ビジョンに映る当時の2人の映像でとどめを刺されました。あんな粋な演出は滅多に見られない。現場に入っていて良かったと思いました。

MV部門
1位 アツイ! / BEYOOOOONDS
 洋楽のオマージュをちりばめまくったMV。若い人にはなんのこっちゃという感じかもしれませんが、こういうのが来るとヲタクがわいわいできていいんですよね。本人たちも何を撮ってるのかよくわからないところはあったかもしれませんが、とにかく面白いもの、話題になるようなことをやろうという姿勢は、最も新しいグループならではだと思います。こういう遊び心がグループの幅をどんどん広げていんだろうなあ。(3.0ポイント)

2位 25歳永遠説 / Juice=Juice
 金沢を一人旅する宮崎由加さんが中心になるMV。自分がゆかにゃのヲタクだったら、卒業曲にこんなMV撮ってもらえたら本当にうれしいよな~と思います。本人の自然なかわいさや表情がよく引き出されているし、最後に卒業の日に日付が変わって終わるという構成も、じーんとくるポイントでした。金沢まで聖地巡礼に行くヲタクがけっこういたというのも納得です。(2.0ポイント)

3位 とっておきのオシャレをして / 勝田里奈(アンジュルム)
 すみません、正直に申しまして、この曲で勝田さんの魅力に気付きました。「キャラ」「スキル」「コンセプト」とかく強いもの、濃いものがないと浮かび上がれない現在のアイドル界、その中でグイグイ押し出しを強くしているアンジュルムにあって、この人の存在は貴重だったでしょうね。シンプルですが勝田さんの魅力を引き出したMVということで、この曲に1票を投じます。(1.0ポイント)

 こうして3曲並べてみると、自分は映像の美しさとかメンバーがどうこうより、コンセプトを持って作られたMVが好きなんだなと実感しますね。コンセプトに基づいた作り込みは、作り手の愛ですから。

 

推しメン部門
加賀楓

 ステージ映えという言葉がありますが、どこにいてもわかる、歌っているときも踊っているときも、一瞬たりとも気を抜いた場面がないから、ステージで常に輝く誇れる推しです。


 今年もユニットとしても個人としても色々なことがありましたがぶれずにパフォーマンスを磨いてくれていることがとてもうれしいです。「加賀楓だけのパフォーマンス」という本人の目標を、着々と達成しつつある2019年でした。ホールの中に赤いサイリウムが増えてきているのは、こうした彼女の努力によるものだと思います。

 加賀温泉郷関連など外部でのお仕事、写真集と個人での活躍もありました。写真集のインパクトはすごかった。なによりうれしかったのは「撮影が楽しかった」と言ってくれたことです。撮られることへの苦手意識を感じることが過去にはありましたが、これがきっかけで自信がついたんじゃないかなあ。

 夏以降、15期の教育係に就任したことでまた意識が変わったのか、グループ全体のことに言及し、大きな視野で語る機会も出てきました。加賀楓のすごさのひとつは変化を恐れないことだと思います。2019年の経験を踏まえて、2020年はどんな変化を見せてくれるのか。ヲタクの希望としては、歌割りが増えてくれることを願ってやみません。