『習慣という名の鎖は、抜け出せないほど重くなるまでは、軽すぎて存在を感じることができない』
これは、投資の神様、ウォーレン・バフェットの言葉です。
英語なら、
Chains of habit are too light to be felt until they are too heavy to be broken.
です。
メアリー・バフェット&デビット・クラーク共著の「バフェットの教訓」の中で、次のように解説されています。
これは、英国人哲学者バートランド・ラッセルの言葉をウォーレンが引用したものである。
悪しきビジネス慣習を放置しておくと、水面下で刻々と事態が深刻化し、手遅れになってからようやく表面化する、という実情を的確に言いあてている。
実際、事業が不振に見舞われた時、とっくの昔に取り組んでおくべきコスト削減を、泥縄式に実行するような場面がよく見られるものだ。
こうした企業は業績好調時に不必要な支出を膨らませてしまっており、よれゆえ環境が悪化した時には地盤沈下をまぬがれることはできない。
経営陣というものは、よかく、いったん思い込んだら修正がききにくいという性向を持っている。
だからこそ不必要な事業支出が膨らんでいくのかもしれない。
習慣にすべて身をまかせた時、自分がどこへ流されるのかを常にチェックすることが肝要である。
最終到達地点が気に食わない場合は、そこに流れ着いてしまう前に、すなわちトラブルの海に船が沈んでしまう前に、進路を変更する必要がある。
実際、ウォーレンはこの進路変更を経験した。
変更前の彼の戦略は、ビジネスの長期的経済性のいかんにかかわらず、帳簿価格割れした割安株を買うというものだった。
偉大な投資アドバイザー、ベンジャミン・グレアムからヒントを得て編み出したこの戦略により、ウォーレンは1950年代から60年代の前半まで大成功をおさめた。
しかし、戦略の効き目がなくなってからも、彼は長い間同じ手法をとりつづけた。
習慣という名の鎖は、軽すぎて存在を感じることができなかったわけだ。
1970年代の後半、ウォーレンはようやくグレアムの帳簿割れ戦略がもう通用しないことに気づいた。
そして、優良ビジネスの株を適正価格で買い、長期保有によって事業の価値向上を待つ、という戦略に切り替えた。
古い戦略はウォーレンを百万長者にしたが、新しい戦略はウォーレンを億万長者にしたのである。
(メアリー・バフェット)
バフェットの次男ピーターの元嫁。
12年間、バフェット投資を家族として身近で見てきた人物でありその投資哲学の伝道師。
(デビット・クラーク)
バフェトロジスト。(バフェット学の徒)
デビット・クラークは、バフェットの言葉をノート数冊にびっしり書き留めていたほど熱心なバフェトロジスト。
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