1月の読書メーター
読んだ本の数:22
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ナイス数:1550

終末のワルキューレ 1巻 (ゼノンコミックス)終末のワルキューレ 1巻 (ゼノンコミックス)感想
あげ直し。人類滅亡に異を唱えタイマン勝負を持ちかけるワルキューレにおおーとなる。神殺しほど難しいものはないが……。なかなかに設定が壊れてるから良い!ドラマも描いてくれるとなお今後が楽しみである。
読了日:01月07日 著者:アジチカ,梅村真也,フクイタクミ
(057)城 (百年文庫)(057)城 (百年文庫)感想
今回はあまり入り込めない作品群だったのだが、どうやら他の方もそうみたいでちょっと安心。個人的には会話でグイグイと読ませてくれたA.フランスのユダヤの大守がおすすめである。本書全体がにかなり抽象的な感じが否めないなかでフランスの作品は会話が小気味良く楽しんで読めた。
読了日:01月07日 著者:ムシル,ゲーテ,A. フランス
終末のワルキューレ 2巻 (ゼノンコミックス)終末のワルキューレ 2巻 (ゼノンコミックス)感想
呂布とトールの戦い決着。呂布は敗北したものの、神が最終手段を使わざるを得ないほどまでには追い詰めたのだ。天晴れである。そして、二戦目はアダムと神側はゼウスというまさかのカード。いや、あんたこそ最後に出てきなさいよって話なんですけど…と思いきや、ラスボス枠まさかの敗北?!二巻目にして飛ばしてますなぁ……。この作品。
読了日:01月08日 著者:アジチカ,梅村真也,フクイタクミ
終末のワルキューレ 3巻 (ゼノンコミックス)終末のワルキューレ 3巻 (ゼノンコミックス)感想
アダムの勝ちかと思われたが、そこはやはりゼウス神。そう簡単には死なんか。神側は必ず奥の手があるのかな?試合には負けたが、心では神に屈しなかったアダム。ゼウスも満身創痍、先に尻をつかせるとは。アダムのドラマもよかったな。次はポセイドンが登場し一気に終わらせたい感じの神陣営。対するは佐々木小次郎。彼ほど史実がはっきりしない人間はいないから、逆に言えばジョーカーだよね。次こそ人類側に勝ちを。
読了日:01月08日 著者:アジチカ,梅村真也,フクイタクミ
終末のワルキューレ 4巻 (ゼノンコミックス)終末のワルキューレ 4巻 (ゼノンコミックス)感想
小次郎のドラマがいい味を出す。こういう小次郎ストーリーも悪くはないなぁ。何度も負けていくことで最終的にはその人たちを越えていく。敗北者ながら勝つことには誰よりも貪欲。いいなぁ。孤高の存在のポセイドンと負けながらも彼らを研究し技術を研鑽し数多の剣術者の集大成となった小次郎の対比。そして、武蔵との死闘の末に生まれた絆が二刀流を小次郎に持たせる形で結実する。これはいい展開だねぇー。
読了日:01月08日 著者:アジチカ,梅村真也,フクイタクミ
終末のワルキューレ 5 (ゼノンコミックス)終末のワルキューレ 5 (ゼノンコミックス)感想
遂に人類が一勝!死してからはじめての勝利とは。なかなかに感慨深い。そして、次は人類の悪意と正義の塊の戦いである。ジャック・ザ・リッパーとヘラクレスという対象的な性質の戦いだ。あえてこれを選んだブリュンヒルデの顔の歪みがヤバイ。この人本当に人類救いたいだけなのかなぁ?とすら思えてくる。案の定トリックスターな部分のジャック・ザ・リッパー。これまた面白い試合になりそう。
読了日:01月08日 著者:アジチカ,梅村真也,フクイタクミ
顔 (百年文庫)顔 (百年文庫)感想
『追いつめられて』は復讐劇というが、そこまでとは感じなかった。ただ、最後のグイグイと追い込んでいく感じは迫力があった。『気前のよい賭け事師』は神様に悪魔が約束を守るようにと祈るオチが面白い。『イールのヴィーナス』はこの巻のなかではベストと言える奇怪な話であった。作者自身もこの作品を気に入っていたらしいが、僕もこれは素晴らしい短編だと思う。展開も良く、途中から描かれる奇々怪々な雰囲気は怪奇小説などが好きな人にはたまらないと思う。
読了日:01月08日 著者:ディケンズ,メリメ,ボードレール
(059)客 (百年文庫)(059)客 (百年文庫)感想
今回もまた随分と不思議なお話が沢山である。『海坊主』これは怪異と出会ってしまった話。導入があまりに自然なため非日常感が際立つ。『天狗堂食客記』、こちらは実にコミカルな話である。コミカルがゆえに現実離れしている。その感じがまた面白い。師匠がいい味を出している。『馬』。これは純粋な狂気を描いている気がする。ただ、最後の女性の言葉で主人公も救われたのでは?と思いたいのだが……。客というタイトルからは想像もできぬ内容の三篇。久々に頭がぐわんぐわんした。
読了日:01月09日 著者:吉田 健一,小島 信夫,牧野 信一
肌 (百年文庫)肌 (百年文庫)感想
全体的に漂うアダルトな感じがいつもの百年文庫とは趣を変えます。男女の摩訶不思議な関係性。『交叉点』。どう考えても登場する男全員ダメなやつら。でも、そこに尽くしてしまう女もいて。ラストは男はいいが残された女性を思うと……。『ツンバ売りのお鈴』は痛快な女性だ。だが、手癖は悪い。そんな女性にうまい具合に翻弄される主人公。『金色の鼻』は離婚した男女を描く。思うに男が思うほど女の人は弱くはない。むしろ、未練を語るのは男の方だと最近は思う。短編ながら男女の心の揺れがみてとれ、大人に読んでもらいたい一冊だなと思う。
読了日:01月11日 著者:丹羽 文雄,古山 高麗雄,舟橋 聖一
ダイエット幻想 (ちくまプリマー新書)ダイエット幻想 (ちくまプリマー新書)感想
ダイエットについての否定的な話ではなく、意識と目線を変えてダイエットをするのはどうしてか?やりたいのか、実はやらされているのか意識を変える話である。シンデレラ体重に対するものや「かわいい」の定義など勿論そういうの待ってましたというダイエットの話もありながら、「他者」という存在との向き合い方等人間関係や自分との向き合い方や生き方についても述べられており、その部分の方が心に残る。点と点の関係のタグ付けされた関係ではないそういう付き合いの方が確かに長続きするよなぁ。
読了日:01月13日 著者:磯野 真穂
カラマーゾフの妹 (講談社文庫)カラマーゾフの妹 (講談社文庫)感想
かなり前に『兄弟』を読んだのならと言われるも、読んでなかった。文庫化してたのねという事で手に取る。あくまでもあり得たであろう第二部(13年後の物語)なので、正統的続編という立ち位置ではなく結末含め可能性の一つ。だが、良い出来。悪くない。なるほど、確かに言われてみればドストエフスキーの語りの端々まで意識を向けたことってあまりなく、その違和感に徹底抗戦した著者の健闘に拍手。所々SF要素では?という突っ込みも折り込み済みって言うのだから流石。ここまでいじっても物語が動くのだから原作『兄弟』の完成度がよい証拠。
読了日:01月16日 著者:高野 史緒
Mr.都市伝説 関暁夫の都市伝説7 スペース・リチュアルの世界へようこそ(仮)Mr.都市伝説 関暁夫の都市伝説7 スペース・リチュアルの世界へようこそ(仮)感想
冬のやりすぎ都市伝説の内容+α。より深く知りたい人は見てみるとよいかも。いつもこの方が言うように信じるか信じないかはあなた次第です!!
読了日:01月16日 著者:関 暁夫
(061)俤 (百年文庫)(061)俤 (百年文庫)感想
最初、梯(はしご)と読んでたので、コンセプトと合わなすぎと思ったがよく見たら部首違うという(笑)。おもかげというのであればなるほど納得の行くチョイスである。おもかげというのだから懐かしい記憶なり、淡い恋心が絡んだりとそこらはやはり日本の作家水上瀧太郎、鈴木三重吉の短編はとても心にささるものがある。ネルヴァルは分からなくはないのだが、作風がシュルレアリスムよりだったのでややわかりづらさがある。だが、どれも過ぎし日の思い出に浸り、懐かしんだり、少しほろ苦かったり、あまり触れたくなかったり。触れ方も人各々。
読了日:01月21日 著者:水上 瀧太郎,鈴木 三重吉,ネルヴァル
(062)嘘 (百年文庫)(062)嘘 (百年文庫)感想
今回は短編が一人一作品ではなく、複数作だったので大変満足だ。宮沢賢治『革トランク』はなんと言うか、見栄ばかりが見えて、そりゃ親父さんも苦笑いになるよね。与謝野晶子『嘘』はいきなり継子だのを九つの子がある程度意味わかって話してて驚く。今以上にませてたのか?でも、ここでそんな嘘をついてどうするのかなと思ったり。エロシェンコ『ある孤独な魂』は盲人だからこその視点が新鮮であり、痛快で何回か笑ってしまだた。と同時に盲人の方への当時のロシア内での理解がかなり低かったのが伺えて興味深かった。
読了日:01月22日 著者:宮沢 賢治,エロシェンコ,与謝野 晶子
QED 百人一首の呪 (講談社文庫)QED 百人一首の呪 (講談社文庫)感想
元々気になっていたシリーズ。一冊目。百人一首と殺人事件をどう絡めるのか?と思いきやこういう離れ業というのか、乖離しているのに百人一首の謎の構成が事件を解くヒントになり、不思議と事件が解決するという。しかしながら、あくまでも百人一首の謎はそれとして、殺人事件の謎解きはそれとしてきちんと独立している。これがちょっと一風変わった雰囲気を醸す。事件自体の解決はあっさりと。あまりうだうだ語らないのは良。事件よりも百人一首の謎解きに重きをおいてる印象。ただ、何分さらっと読みでないとここら辺は頭が追い付かないかな。
読了日:01月23日 著者:高田 崇史
堕ちた英雄 「独裁者」ムガベの37年 (集英社新書)堕ちた英雄 「独裁者」ムガベの37年 (集英社新書)感想
白人と黒人の差別をなくし、土地を取り返すために戦った英雄は、長い間権力を握り続けた結果、暴君になり下がり、国を崩壊させるまでに至った。身を引くタイミングを間違えた、欧米のダーリンになれなかったから、ダメだった。マンデラみたくしていれば。色々な意見が飛び交う。しかし、国民は彼をやはり英雄であり、なくなってもなお彼を求める所がある。知らず知らず私達も欧米側の見方に徹しており決して物事をフラットには見れていない事を痛感する。ムガベとマンデラの対比も面白い。対極的だが現実はどちらも苦しい実情なのが分かる。良書!
読了日:01月26日 著者:石原 孝
玩具修理者 (角川ホラー文庫)玩具修理者 (角川ホラー文庫)感想
よくよく考えたら小林泰三のデビュー作は読んでないと思い購入。表題作はそこはかとなくクトゥルフ神話を匂わせる呪文にニコニコしてしまった。であるからして多少のグロテスク描写も納得できるものがある。そして、酔歩する男。ついついホラー文庫というから怖いのかと言うとSFとしてなかなかに完成度の高いタイムトラベル小編になっている。デビュー時からこんないりくんだ構成作れたのかと舌を巻いてしまう。しかし、この物語、読み終わったあと何となく嫌な感じを抱くのは良く分からぬ正体不明の何かが「ある(いる
)」からでしょうか。
読了日:01月27日 著者:小林 泰三
テンプリズム 9 (ビッグコミックス)テンプリズム 9 (ビッグコミックス)感想
間隔あいた。裏切り?なのか。とにかく手を組んだら即解散みたいな展開なので、もう少しためてからどんでん返し的な流れの方が良いのでは?と思ったりなんだり。結局はみんなで協力していくぜなのも何となく見えるし。そして、ニキの魔力の存在がいよいよ種明かしされる感じかな?
読了日:01月29日 著者:曽田 正人
テンプリズム 10 (ビッグコミックス)テンプリズム 10 (ビッグコミックス)感想
いよいよ終盤戦。話もたたんで参りました。ニキがやはりヒロインなんだなと言うこととアモウが実質のラスボス?というか最後の関門的な立ち位置で、別にボスとかと言うまででもないのか。とにかく今ある世界の状態を何とかしたいという感じなんだけど、ややだれるというか、惰性で見てるかな、ここまで来ると。なんか、盛り上がりに欠けるかなぁ。伏線は回収し始めてるからそこは良いかなぁと。
読了日:01月30日 著者:曽田 正人
テンプリズム 11 (ビッグコミックス)テンプリズム 11 (ビッグコミックス)感想
ニキを救うため、自分の力を投げ捨てたツナシ。そして、ニキが強かったのは光の戦士を人工的に作るためだった。それだけ、ツナシのもつ伝説の力が驚異であり、長く骨の国を縛っていたのだろう。その力も失せ、ただの人として、いよいよどう決着をつけるのか?
読了日:01月30日 著者:曽田 正人
テンプリズム (12) (ビッグコミックス)テンプリズム (12) (ビッグコミックス)感想
結局一個人の誰かを倒すのではなく、システムを壊すという事になりました。そして、やはり力が復活するという。ただ、個々のキャラにそこまで愛着がないので、ツナシが個々にコメントを送っても「あっ、そうなの?」ってなる部分もあって残念。もう少し書き込めば納得できただろうに。ヒロイン二人はいってもらいたい言葉が貰えず双方嫉妬。そして、ツナシが選んだのはアップンという男子キャラ(旅のお供という意味。女性陣は面倒くさいらしい…おいおい)。新世界を作るために頑張った十このプリズムという意味でテンプリズムという題か。うーん…
読了日:01月30日 著者:曽田 正人
ションヤンの酒家 (小学館文庫)ションヤンの酒家 (小学館文庫)感想
中国の女性の逞しさが眩しい一作である。映画もあるそうなので見てみたいところだ。逞しさのなかにも抱えているものがあって、それはそのキャラクターの出生や育った環境にもよるのだけれど、女性たちが普遍的に持っている悩みや葛藤なども描かれていて、決して別の国だからというのではない女性の生きづらさや好きな人や守りたい人への愛情深さなどきっと共通して頷ける部分も多いと思う。舞台がまさかの武漢ということもあり、武漢ってこんな感じなのかと感じられる部分もあり、面白かった。三篇とも外れなしであった。
読了日:01月30日 著者:池 莉

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