共演者の方などはまた後半に書こうかなと思っているので
死ぬ程暇なそこのあなた
今はとりあえず付き合っていただこう( ̄ー ̄)
今回ネムリメグルという作品で、識大伍樹という役をやるにあたって一番気を付けた事。
「呼吸を乱さない」
これはつまり
酸欠状態を起こさせない
という事。
伍樹の膨大な台詞量、そして同じ事の繰り返しから生み出される、この超絶繊細な物語を紡いでいくには
ミスは絶対に許されない
という事。
台詞ひとつ、動きひとつ変わるだけで
その後の物語に果てしなく大きな影響を与えてしまう事につながる。
そう、マジでバタフライエフェクト状態。
これを確実に行うためには必要なのは絶対的な酸素量
つまり酸欠にならない事。
例えば呼吸が乱れるシーンで、役ではなく俳優本人が呼吸を乱していてはベストなパフォーマンスは発揮出来ない。
興奮するシーンで本当に興奮してしまっては、視野も狭くなり様々な危険が伴ってしまう。
これではプロとしてはあまり良くないと考えます。
⬆︎
これに関しては賛否両論あると思いますが、あくまで僕の意見です。
舞台上にいる俳優は、全ての言葉、動きが緻密に計算されていて
それに合わせて、照明や音響が入ってくる。
そこにプロの職人と職人が織りなす芸術があると思うんです、、
なので
今回は 呼吸 に最も気を配りました。
熱量のあるシーンこそ
より冷静に、客観的に見る目を養う事を目標に伍樹に取り組んできました。
そして、ワーサルシアターというとても限られた空間だからこその
目の動き
まばたき
呼吸音
裏向きの芝居
などなど、とても大変だけど楽しんで演じる事が出来ました。
それくらい繊細な作品でした、ネムリメグル。
ほんとに稽古の段階では、
あれ!?これどこのシーンだっけ!?
みたいな事は日常茶飯事で 笑
一瞬でも集中力が切れると途端に周囲にバレてしまう、、、そんな恐ろしい作品です。
そうだよね相ちゃん 笑
そして個々が個々を想うその想いの絡み合いが絶妙なバランスで展開されていく愛のお話でした。
壮大なSFを感じさせるテーマなのに、そう遠くない未来に起こりうるだろう話(少なくとも僕はそう思ってる)をいかにリアリティーを持って伝えられるかも課題でした。
そして
法王寺剛
これもまた
なかなか上地慶を悩ませてくれましたよ 笑
法王寺をやるに当たって自分に課したルール
それは、法王寺が舞台上に出てきたら、キャスト、スタッフ、お客様全員が集中して見てしまう役になる事。
いやー我ながら、なかなかやべー課題ですよ 笑
そして、それをクリア出来れば
あぁ、この法王寺って人には敵わないんだな勝てないんだな
と思ってもらえると思ったんです。
敵が強ければ強いほど、障害が大きければ大きいほど、ドラマチックになり
乗り越えた時の感動が増す
そう考えています。
ちょっとネタバラシすると
法王寺はまばたきしないんです。(全くは無理だから、厳密にはほとんどしない)
そして、動かない。
これだけ人数が出てて、みんなが割と自由に動いてる中で止まっているものはかなり異質です。
さらに、劇中の誰よりも落ち着いて、ゆったり喋る。
それだけで、もうかなりヤバイ奴の完成です 笑
もちろん、銃の撃ち方も一人だけ違うんです 笑
こうして役を作り上げていく作業が俳優の最大の仕事であり、楽しみです=役に命を吹き込む事だと思っています。
もうね
ここまでくると
これまで培ってきた全てを駆使して織大伍樹に、法王寺剛に、他のキャストに、演出に、ネムリメグルに、、、正面からぶつかって表現してきた1ヶ月だったな。
いや、他の作品も毎回全てをぶつけてるつもりだけどね。
それくらいやり甲斐のある作品でした。
そしてそれくらいの気持ちにさせてくれる仲間達でした。
このタイミングでこの作品にこの座組に出会えた奇跡に感謝でいっぱいです。
次はそんな座組の話をしたいから
もう一度だ