こんばんは、とりです。今日、NHKのニュースウォッチ9でこんなニュースが報じられていました。
【ヒグマに餌をあげないで】
とうとうヒグマに餌をあげる人が出始めたんですね、というのが私の正直な感想です。残念で仕方ありません。
今日のニュースは知床半島の自然保護の普及啓発活動をされている(財)知床財団の方への取材が中心だったのですが、映像の中に目を疑う光景が。パトロール用の車に搭載されたカメラで撮影されていたのは、観光客がヒグマにパンを投げている光景です。
この観光客に財団の方が注意していましたが、中には「なぜヒグマに餌をやってはいけないのか?」と逆ギレする方もいるそうです。
本州から北海道に観光に行って、キタキツネやヒグマを見て嬉しくなったあまり餌をあげる・・・感情にまかせてやってしまう行為が、動物たちと人間との関係をおかしくしてしまうことに気づいていただきたいです。人間から餌をもらうことを覚えたヒグマやキタキツネが人間の世界に足を踏み入れた結果は、残酷そのものです。
キタキツネはエキノコックス症に感染しているケースがあり、そのキタキツネの糞に混ざった卵が井戸水や沢の水などに混ざると、その水を飲んだ人に感染します。また、ヒグマはご存じの通り、人よりも大きな動物で、人がまともに向かっていって勝てる相手ではありません。よって、人里に現れたキタキツネやヒグマはやむなく「駆除」されてしまう結果となります。
私は縁があって、ペンギンについて勉強する機会をいただいています。ペンギンについて勉強するにつれ、野生動物と人間との関わり方についてもたびたび考えさせられるようになりました。地球温暖化などの環境破壊ももちろん大きな問題ですが、実はすぐにでも出来る野生動物保護活動が、ここにあります。
フォークランドにペンギンを見に行ったとき、観光客向けにこんな標識が立てられていました。
【2009年12月31日(木)にフォークランド東島・ヴォランティアポイントで撮ったキングペンギンたちと立て札】
そんなに難しくない英語なので、何が書かれているかぜひ調べてみてください。このような標識が立っていることを、みなさん、どのようにお感じになりますか?
ちょ~っと重たい日記にお付き合いいただき、ありがとうございました。みなさん、よい週末をお過ごしください!!
【2012年1月22日(日)に旭山動物園で撮ったキングペンギンたちです。旭山動物園の冬の風物詩「ペンギンの散歩」は、決して見せ物ではありません。野生下でも集団行動をしていることを知っていただくための「行動展示」に他なりません】