地震のあった日 ⑤ | 30代後半の転職活動

地震のあった日 ⑤

部屋に戻り、帰ってくるかどうかわからない彼女を待つだけでもしょうがないので、

シャワーを浴びることにしました。


しかし、ガスがつかない。


きっと止められちゃったんだなぁ、なんて思い、シャワーを諦めようと思った直後、ドアのカギを開ける音が。


彼女、到着です。


見た瞬間、なんともいえない感情が込み上げてきて、そばに寄ると、彼女はブーツも脱がず、

その場に横たわりました。


疲れたのと、着いたのでホッとしたようです。


話を聞くと、地震にあったときはエレベーターに乗る直前だったようです。


13階にいたそうで、エレベーターには乗らずに地震に遭い、その場にしゃがみこんでしまったそうです。


その後、会議のために別の場所に移動しなくてはいけないので、階段で1階まで降り、

タクシーに乗ったそうです。


それが功を奏し、自分のマンションにより近くなりました。


そして、18時くらいにそこを出て、約2時間歩いてマンションに到着。


ブーツで2時間、しかもノートPCを持って歩いたようで、履いてたストッキングは両方とも

つま先が破れてました。


それでも、こうして着いたんですから、本当によかったです。


直後に母から携帯に連絡が入り、自分が彼女の部屋にいること伝えました。


不謹慎かもしれませんが、買ってきたビールを飲み、互いの無事に感謝。


シャワーですが、セキュリティのためガスの元栓?が閉まってただけで、彼女が開けてくれたので

浴びることができました。


23時くらいでしょうか、さっき食事をした松屋が彼女の部屋から見えるんですが、

どうやら閉店した模様。


買い出しと、コンビニの様子を見たくて、ふたりで外出したら、コンビニの食材はほとんどない。


下着類も売れてましたし、携帯の充電器もありません。


それでもお菓子を買いこみ、さっきの松屋を見てみると、食材がなくなったため、

本日の営業は終了とのこと。


年中無休で、彼女の部屋からいつでも灯りが見えていたので、やはり驚きましたし、

ちょっと寂しくもなりました。


多くの方が帰宅難民となり、会社で遅くまで過ごし、夜中に復旧した電車に乗ったり、

会社で一夜を過ごした方も多いでしょう。


そういったなか、自分はツイてました。


食事もできましたし、シャワーも浴びることができ、トイレにだって行けます。


なにより、一週間の疲れ、この日の疲れを布団に入って寝ることにより、癒すことができます。


4時ぐらいまでテレビを見て、この日は寝ました。


大なり小なり、多くの方が被害を受けた今回の地震。


亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。


孤立されてる方々が、1日も早く救い出されることを願います。


避難されている方々が、避難先で不自由が少ない生活が、そして今までのような生活が

営めることを願います。