今年もセキュリティ・キャンプの募集が開始されました.

名前は「セキュリティ」ですが,私の担当するゼミで組込みやCPUアーキテクチャも扱います.
なのでマイコンボードいじり好きなひととかも興味持てるイベントだと思います.
今年はCPUアーキテクチャのテーマも設けましたので,コンピュータ・アーキテクチャに興味ありという硬派な(笑)かたもどうぞ.
モノ作りが大好きで,寝ても冷めてもモノ作りのことばっかり考えているというひとはぜひどうぞ.

スケジュールは例年通り,お盆の時期に4泊5日で行う学生・生徒向けの集合研修です.
教材費,宿泊,食事,交通費などすべて提供されるので無料で参加できる点と,各方面で有名な方々が講師をつとめることによる高度でユニークな演習が魅力です.
卒業生の縦横の繋がりも非常に強く,ひとつの大きなコミュニティになっています.

今年のセキュリティ・キャンプには,以下の4つのクラスがあります.

・ソフトウェア・セキュリティ・クラス
・Web・セキュリティ・クラス
・ネットワーク・セキュリティ・クラス
・セキュアなシステムを作ろうクラス

私は昨年同様,「セキュアなシステムを作ろうクラス」の「組込みのセキュリティを考えるゼミ」を担当させていただきます.

「セキュアなシステムを作ろうクラス」はものづくり色が強く,分野ごとにゼミに分かれて,開発テーマを各自で設定しての「ものづくり演習」になります.
また,新しい講師のかたも招いています.

「組込みのセキュリティを考えるゼミ」は,昨年までは主にマイコンボードなどの実機を扱い,マイコンボードを使ったものづくりにどっぷりとはまる感じでした.昨年はArduinoや秋月電子のH8マイコンボードなどを利用しています.

今年はさらにテーマ幅を広げ,組込みに加えてコンピュータ・アーキテクチャの視点からセキュリティを考えるテーマも盛り込みました.こちらは各種CPUのアセンブラや機械語コードやシミュレータをガリガリ使う感じです.

マイコンボードいじりが好きなかた向けのテーマと,アセンブラや機械語・CPUアーキテクチャといったものに魅力を感じるかた向けのテーマを多数用意してありますので,そうした方面に興味のありそうな学生や生徒のかたがいれば,ぜひ応募していただければと思います.
もちろん他ゼミや他クラスへの応募も大歓迎です.

以下,私が担当するゼミのテーマ一覧です.(詳しい内容はホームページの応募案内にあります)

テーマ#01「マイコンボードでの不正実行の検出機能を作ってみよう」(組込み)
テーマ#02「セキュリティソフトを作ってみよう」(アーキテクチャ)
テーマ#03「アプリケーションの挙動を見える化してみよう」(アーキテクチャ)
テーマ#04「セキュアな組込みOSを自作してみよう」(組込み)
テーマ#05「アーキテクチャの違いを検証してみよう」(アーキテクチャ)
テーマ#06「エミュレータでの不正実行の検出機能を作ってみよう」(組込み)
テーマ#07「組込みシステムをセーフティに設計してみよう」(組込み)
テーマ#08「プロセッサのセキュリティアシスト機能を設計してみよう」(組込み)
テーマ#09「セキュアなインターフェースを設計してみよう」(アーキテクチャ)
テーマ#10「低レイヤー学習のための教材を作ってみよう」(アーキテクチャ)

開 催 日:2014年8月12日(火)~8月16日(土) (4泊5日)
場 所:千葉 幕張
応募〆切:2014年6月16日(月) 17:00必着

「セキュリティ・キャンプ全国大会2014」応募要領など
http://www.ipa.go.jp/jinzai/camp/2014/zenkoku2014.html

(セキュリティ・キャンプ実施協議会)
http://www.security-camp.org/

ええと今春,技術士になりました.(情報工学部門・コンピュータ工学)
すでに登録も完了しています.(試験に合格し登録することで技術士となります)

昨年も実は受験して,筆記は通ったのだけど面接で落ちました.
今年は無事に受かることができてよかったです.

今回資格をいただけたのは,
OSCや各種イベントでブース出させていただいたりセミナーで喋らせていただいたり,
セキュリティキャンプの講師をさせていただいたり,
SECCONの運営に参加させていただいたり,
本や雑誌記事を書かせていただいたり,
勉強会をやらせていただいたりといった様々な経験が,間違いなく役立っている.

というのは実際のところ受験向けの勉強というものはあまりしていなかったのだけど,それでも
合格できたのは,そうした様々な活動の中で得られた経験やいろんなかたと話をさせて
いただくことで得られた知識が,筆記試験でも面接でも役に立ったということだと思う.
そうした活動が間接的に勉強になっていたわけであり,なので何もせずに受かることができた,とは思わない.

なのでそうした貴重な機会を与えていただいた関係者の方々にはほんとにありがたく,お礼を言いたい.
ありがとうございました.
いろいろやってきたけど,ああこれってちゃんと勉強になっていたんだなーと確認できたところでもある.

技術士ってけっこう知名度低くて技術者でも知ってる人が少なかったりするのだけど,
まあせっかくとれた資格なわけだし,そうしたお世話になった方々への恩返しということも含めて,
積極的に何かに役立てていきたいとは思う.(役立てることが恩返しになるわけだし)

セキュリティ・キャンプは毎年夏に行われていて,例年だと5~6月くらいに募集が行われているが,応募を考えているひとは,そろそろ準備をはじめるといいかと思う.

ここで書くのはキャンプ講師としてではなく,自分もいろいろ技術的活動をしている一人の技術者としての考えです.

準備というのは何かというと,別に受験対策みたいなことしろとか応募用紙を書く練習しろとかそういうのではないです.

まあ1年間いろいろやってきたものづくりや技術的活動をまとめてブログとかで公開するとか勉強会で発表してみるとかそういうのをやっておくといいよ,ということだ.

この手の募集ものというのは,受験ではない.このような解答を書けば受かるとか,こう書かないと落ちるとかいうものではない.いかに自分をアピールできるかが重要だ.

そしてアピールのためには,やはり手を動かしていることが重要だとぼくは思う.これはべつにキャンプの応募がそうだとかいう話ではなく,一般的にそうおもう.「やる気はあります.でも手は動かしてないし成果物はありません」ってのはちと説得力無いように思うし,そもそもやる気ないじゃん,と思われてもそれではしかたがない(だって手を動かしてないんだから).とくにセキュアナシステムクラスのような,ものづくりのクラスだったらなおさらだ.

ほんとにやる気があるのなら,実績作りやネタ作りのために1年間かけていろいろ技術的活動とか手を動かすようなことをしているはずだし,単に「キャンプ行きたいです!」だけではなく,そういうのを「やる気」って言うのだと思う.

そしてそのようなことを継続的にやっていれば,「自分のネタ」というものがいろいろできているはずだ.で,それをブログとかに書くことで目に見える形にして,ちゃんとアピールできる形にしておくということだ.

これはキャンプに限った話ではなく,他に何か別のやりたいこととか見つかったときのためでもある.技術系ブログとかホームページとかに書き貯めておけば,いざというときのアピールにとても役に立つ.ホームページのURL示して「こんな活動しています」の一言は,千倍の「やる気はありますやる気はありますやる気はあるんです!」よりも通じやすい.

こういうのは最終的にキャンプに残念ながら行けなかったとしても,他のことに役に立ったりする.キャンプのためにがんばって準備する,というのではなく,普段からいろいろネタ作りしていて,キャンプの募集があったらそれに使ってみるか,くらいの考えがいい.キャンプは目標ではなく過程のひとつであると考えたほうがいいと思う.

そういうネタのストックが無いとしたら,今年のキャンプに間に合うかどうかとかは気にせず,今からでもネタづくりを始めることを考えてみるといいだろう.継続して勉強していたら,意外に自分でも気づかなかった技術ネタがけっこうできてたりするものだ.今まで無意識にやってきたなんらかの技術的活動や勉強したベースがあれば,意識して「ネタづくり」を始めてみることで,アピールできるものが予想外にいろいろ出てくるかもしれない.

それに今から始めれば,来年の今ごろには1年分のストックができていることになる.キャンプは目的ではなく過程なのだから,キャンプのためにとか考えずに,今からでも始めてみるといいかと思う.「今からじゃ今年のキャンプには間に合わないから…」なんていう短絡的なつまんないことは考えず,今からでも始めて,地道に継続するといい.そういうのが身になるものなのだと思う.

いくつか告知です.

SECCON全国大会向けに,アセンブラ短歌のコンテストの作品募集が行われています.
〆切は1月末です.我こそはとおもうかたはぜひ!

アセンブラ短歌 募集要項

1/29(水)のNSF2014で,SECCONに関するパネルディスカッションに参加します.

Network Security Forum 2014

2/28,3/1に開催されるOSC東京に出展・セミナー登壇します.(2/28のみの参加です)

オープンソースカンファレンス2014 Tokyo/Spring

アセンブラ短歌本が届きました.
オンデマンド印刷だけど,なかなかきれいです.

アセンブラ短歌本

軽く読みなおしてみましたが,なかなか面白いですね(自画自賛).紙の本で読むとまた新鮮.
普通は校正作業ではもうほんとに飽き飽きするものですが(なにせ同じ本を何十回と読みなおすことになるので),
この本はそんなことなく,校正もたのしかったですね.
私ひとりでは書けないような,いろんなネタを書いていただいた共著者の方々にも感謝です.

こちらは索引.「リトルエンディアン」「レジスタ」「論理積」といった技術用語に混ざって,
「躍動感」「様式美」「浪漫主義」「若山牧水」といった(およそ技術書とは思えない)言葉が入っているのが粋です.

索引

巻末には「熱血バイナリアン十訓」もあります.
あと参考文献には「熱血バイナリアン十訓」の出典も.