夏だけど、鍋だ。


鍋をするときにぼくがまず考えるのは、買出しとか準備とかが楽で簡単で、そしておいしいことだ。そういった点で、キムチ鍋を越える鍋はそうそう無いと思う。


まず、つけダレがいらない。何を入れてもたいていおいしい。肉少なめでも野菜だけでもけっこう満足できるのでヘルシーで安上がり(実際、安く済む)、作り方が簡単でだれでも作れる、どう作ってもまず失敗しない、うーんすばらしい鍋だ。(つけダレがいらないし簡単なので、花見とかキャンプとかでもおすすめです)


で、最近好きなのがキムチのしゃぶしゃぶだ。とは言ってもぼくが勝手にやっているオリジナル鍋なのだけど、以下のような感じだ。


・まず、鍋にお湯を張ってわかす。
・キムチを軽くゆがいて、しゃぶしゃぶ状態で食する。
・キムチをゆがいているうちに、キムチエキスが鍋に溶け出してキムチ鍋になるので、あとはてきとうに具財を入れてキムチ鍋にして食する。


キムチってそのまま食べるとちょっとしょっぱくて塩分取りすぎになっちゃうかなーと思うので、ゆがくことでまわりのキムチ成分を落として、うまみはそのままにシャキシャキした白菜の歯ごたえを楽しむことができます。白菜の芯の部分がシャキシャキしてておすすめ。シャキシャキ感を楽しむために、あまりゆでないこと。あくまでしゃぶしゃぶで。


「キムチ鍋のもと」は、はっきり言って要りません。不要です。ていうかキムチ鍋にキムチ鍋のもとを入れると、しょっぱすぎると思う。毎回同じ味になってつまらないし、キムチだけでいきましょう。ぜったいにキムチだけのほうがうまいです(たとえそれで味が薄いとしても)。むしろキムチのもとに頼らずに、スーパーで売ってるいろんなキムチを試すほうが、やってて楽しいです(安くてうまいのがないか、探す楽しみがあります)。キムチ鍋のもとを買うお金は、そのぶんキムチを買うほうに使いましょう。


ただキムチはそれなりに高いものにしたほうが無難かも。甘みのあるようなやつだとちょっと微妙。おすすめは以前ブログに書いたように、しばらくほっといて酸っぱくなったキムチを使うことで、これがいいかんじで酸っぱくなってれば、もとがどんなキムチでもOKです。もとが甘みのあるキムチでも、これならぜんぜんOK.方法は簡単、冷蔵庫で1週間~1ヶ月置いておくだけです。(以前は室内放置とも書いたけど、常温だとちょっとアンモニア臭くなって、これって食っても大丈夫なのかと不安になるので、初心者は止めたほうがいいでしょう。私はそれでもよろこんで食ってますが)


肉は、あまり入れなくても大丈夫です。せっかくなのでヘルシーにいきましょう。肉を買うお金は、まずはキムチにまわしましょう。ものたりないというひとは、まずは豆腐を入れて、肉は少なめにするとヘルシーでしょう(豆腐でもけっこう満足できます)。それでもものたりなければ、厚揚げを入れてみましょう。肉を入れるなら、豚肉か鶏肉かな。牛は合いません。鴨肉もおすすめ。うまいよ。


基本的には野菜を楽しむ鍋です。で、野菜は何をいれてもおいしいのだけど、まずはホウレンソウがおすすめ。豚肉にあうし、ゆでたての緑色のホウレンソウってとにかくうまいのよ。あと春菊とか、小松菜とか、緑色で味の濃い野菜がおすすめ。チンゲンサイとかもいいよ。基本は茹でたてて、色が青いうちに食べること。シャキシャキの状態で食べること。くたくたになるまで煮るとふつうの鍋になっちゃうし、味の濃い野菜だと、その味が鍋に出てしまうので。


ゆでたての野菜って、ホント、うまいよ。そして目の前で自分の好みの状態にゆでた、ゆでたての野菜をそのまま食べられる料理は、鍋だけです(だから鍋はすばらしい)。お店の料理はお客の好みの最大公約数の状態にゆでられるわけだし(まあホントの高級店は、お客の個々に合わせて料理するっていうけどね)、厳密にはゆでたてのそのままの状態では食べられないし、これはどんな高級料理もかないません(そりゃそうだ、目の前で自分で作ってるんだから)。ゆでたてのきれいな緑色の葉っぱとか、しゃきしゃきの茎とか、ホント、うまい。


野菜はスーパーに行って、今日はこれを入れてみようみたいな感じで目に付いたものをてきとうに入れてみると、あーこれはこんな味なんだなーといろいろ楽しめます。モロヘイヤとかあしたばとかもやってみると、けっこうよかったりします。また野菜も部位によってぜんぜん味が違ったりして、これも発見があって楽しめます(私はこれで、ホウレンソウの茎の部分と根元の部分のうまさに目覚めました)。この鍋をやる前提でスーパーに買出しに行くと、普段目がいっていない野菜の種類の多さに驚くことができます。(野菜はほんとうに何を入れてもたいてい大丈夫なので、選ぶ楽しみと工夫する楽しみとチャレンジする楽しみと、失敗する楽しみがあります。失敗するのも楽しいよ!)


こないだチャレンジしてけっこうよかったのが、みょうが。しゃきしゃきしてて味も濃くてとってもうまい。鍋にみょうがって普通はありえないけど、こーいうのを試せるのは、大きな楽しみだ。いろいろ試すのはホントおすすめ。

豆も入れるととってもうまい。豆は、ほんとにおすすめ。枝豆とかの剥き身のやつとかだと楽です。あといろんな豆のゆでたのの詰め合わせみたいのをスーパーで売ってたりするけど、そーいうのもおすすめ。ポリポリしてうまいよ。さやつきインゲンをサヤごととかね。(もちろん失敗もあるが、工夫すればうまくなったりやっぱりダメだったりで、それはそれで楽しめる)


キノコ類はなんでもいいけど、けっこうダークホースでうまいのが、なめこ。鍋にはあんまりいれないキノコだけど、これがいれるとひじょーにうまい。切らなくていいので準備も楽。なべになめこって聞いただけでえーそれって大丈夫なの?と思いそうだけど、この鍋はどんなものでもたいてい、大丈夫です。恐れずにまずは入れてみましょう。(ダメなら入れるのをやめるだけ)


魚介は。。。あまり入れたことは無いです。うーん入れても鍋の味に負けてしまうような気がするなあ。。。入れるなら、イカとかエビとかかしら。ゲソとかならうまいかも。マグロとかでもいけるかも。


あーあとアスパラはうまいのだけど、ブロッコリーはちょっと微妙だったなあ。。。ぼくはどっちも好きなので、絶対いけると思ったのだけど、ブロッコリーはなんつーか、飽きます。まあでもアスパラもブロッコリーも、うまいです(ブロッコリーは飽きるけど)。ゆでたてできれいな緑色のときにそのまま上げて食べるのがたまらないです。ホント、ゆでたてってうまいよ。(今思ったけど、とうもろこしとか案外いいかもね。ゆでたてで)


セロリは期待してたのだけど、微妙だったかな。セロリはむしろ前に書いた「すっぱ辛鍋」に合うかなあ。エスニックな感じがして。


たとえて言うなら、あれだ。バーベキューで焼きたいものを思いついたまま焼いてみる感じ(チーズとか、クリームパンとか、マシュマロとか)。失敗だったり精巧だったり、失敗でも焼き加減によって別の味になったり。あれが、部屋で楽しめます。


思いつくままてきとーに書いちゃったけど、ぼくは鍋ってけっこう好きなので、夏でもやります。食材を選ぶ楽しみがあっていいよ。冬になると鍋セットとか鍋用カット野菜とかスーパーで売ってるけど、やっぱし自分で食材選んで、失敗したり成功したりするのが楽しいと思います。自分で選ぶと失敗も多いけど、新たな発見がすごくたくさんあって、ホント、楽しめます。おすすめ。


鍋というと失敗しないように保守的にいく場合も多いけど、楽しむならばチャレンジングにいきましょう!そのほうが楽しいよ!失敗も楽しいよ!失敗大好き!(マゾか!?)