転職して、オレゴン州のポートランドから、サンフランシスコへ引っ越しました。先週まで観測史上最高を塗り替え、とか言ってた真夏のポートランド(40度超え!)から、一転して薄霧がかかる夏はなぜか寒いと悪名高いサンフランシスコへ。

これが恐れていたのを上回るくらい寒い。AT&T Parkへ向かう野球観戦者もみなパーカー羽織ってるくらい、寒い!昨日は寝る前にあんまり寒くて暖房入れちゃったくらい。

あんまりあてにはならない iPhone の天気予報によると、8月2日(日曜日)、昼の気温が14度。昨日まで30度を超えるポートランドからの、あまりの差にちょっとびっくり。熱帯魚だったら浮いてるくらいの気温差だと思う。


とりあえず、6日に予定している引っ越し荷物の搬入(まだ何もない部屋で寝泊まり中)、7日のAT&T開通、DMVやAAA等車関係の手続きが終わらないと、落ち着きません。車もないので、遠出はできないし。部屋にはネットもないし。こちらで映画を観にいけるくらい落ち着くのは、いったいいつになることやら...

舞台は2001年9月11日のニューヨーク。いつものように点呼を取り、一日が始まったNYPD の警官達。そんな彼らを待ち受けていたのは、予想もしなかった同時多発テロ事件だった。


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ワールド・トレード・センターの2本のビルのうち、1本に飛行機が衝突したとの知らせを聞き、ジョン(ニコラス・ケイジ)は部下を引き連れ、救出隊を編成。南北2本のビルをつなぐ地下部分で行動中に突然ビルは崩落。

ジョンはとっさに機転を効かせ構造上もっとも強いと言われるエレベータ・ホールへと避難するが、一行は崩れ落ちた瓦礫の山に押しつぶされてしまう。


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体の一部を挟まれながらも生き残ったジョンとウィル(マイケル・ペーニャ)の二人は、気力を振り絞って救助を待つが、彼らは外で何が起こっているのかを知るすべもなかった。


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一方、ジョンの妻ドナ(マリア・ベロ)や、ウィルの身重の妻アリソン(マギー・ギレンホール)ら、警官達の家族は夫の安否を気遣いながらも、徐々に集まる悲観的な情報に身を硬くして行く。

また、ニュースで報道される悲惨な状況を聞き、海兵隊上がりのマイケル・シャノンは、ボランティアとして NYC へ行き
自分ができる最大限の努力を行おうと奮起するのだが…


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9月11日のテロを題材にした、事実を元にしたリアリティ指向のヒューマン・ドラマ。つい先日ポール・グリーングラス監督の「ユナイテッド 93 」が先に公開されたばかりですが、ドキュメンタリー・タッチだった「ユナイテッド」と比べ、こちらは嫌味にならない程度に映画的に再構成されていて、かなり対照的な仕上がりの違いを見せます。


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アンドレア・バーロフの脚本を演出したのはオリバー・ストーン監督。ストーン監督、と聞いただけでなんか暑苦しく無駄に大仰で重たい映画を想像しがちですが、どっこい"けれんみ"と真面目さが絶妙にバランスした、いい意味でひよった作風で非常に良かった気がします(米国の某評論家は「ストーン映画と言うより、ほどほどに出来たロン・ハワードの映画みたい」と評していましたが、まさしくそんな感じ)。


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途中、リドリー・スコット監督の「G.I.ジェーン 」への言及があったり一部に息が抜けるシーンもありますが、全編真面目で、やっぱりシリアス・タッチな編集。内省的な恨み節にならずに、人間性をクリアに描いた視点が良かったと思います。


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昨今「全米が泣いた」とか「感動大作」という言葉ほど胡散臭いキャッチはないですが、映画の中身はまさしくそう形容したくなるような真正面からのストレート勝負。63億円という中程度の製作規模が支える、本格的なテロ惨事のリクリエーション。予想外の方向性と出来に素直に感動した自分は大変満足して帰路についたのでした。


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邦題は「ワールド・トレード・センター」となり、この秋に公開だそうです。

IMDb: World Trade Center
Official Site: Paramount Pictures

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スレヴィン(ジョシュ・ハートネット)は運命の悪戯で不幸の真っ只中に居た。都会に住む友人宅に遊びに来たのだが、なぜか友達は不在。その友達を間違われて、街の2大勢力マフィアのボス(モーガン・フリーマン)の元へ連れて行かれる。友人はその筋の危ない所から借金をかさねており、それを大目に見る代わりにライバル組織のボスであるラビの息子を殺すように無理やり命じられる。一方そのラビ(ベン・キングズレー )も彼に接触。今度は借金のかたに逆に相手のボスを殺してくるように命じられる始末。そんな所に、凄腕の殺し屋グットキャット(ブルース・ウィリス)が現れ、おまけに刑事(スタンリー・トゥッチ)が周囲をうろつく、という極めてやっかいな状況に。彼の唯一の味方は近所にすむ女の子リンジー(ルーシー・リュー)のみだっがのだが…


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ジェイソン・スマイロヴィックの脚本を「ホワイト・ライズ 」(原題 Wicker Park)のポール・マクギガン監督が演出した、クライム・スリラー・ドラマ。主演はその「ホワイト・ライズ」でも一緒だったジョシュ君で、上記のように芸達者なベテランが顔を揃える豪華なキャスティング。


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物語を小さなチャンクに分けてパラパラと展開させる作法や、やたらと気の利いた台詞回しなど、現代風のポップな作風で、どことなくユージュアル・サスペクツやパルプ・フィクションを彷彿させられました(脚本家はタランティーノ大好きに間違いない)。

一方で平行展開する細切れが最後に収束していく加減はちょっと単調。今時のスリラーなので、やっぱりどんでん返し、はもちろんあるんですが、カタルシスとして響くまでの出来ではなかったというか。
これだけギミックに満ちた脚本なので、相当の演出の腕がないとちゃんと深みも重さも出ない、という事なのか。全般にちょっと軽くなる過ぎたかも? と思いました。一方 109 分と十分に刈り込んだ編集は、テンポ良くバランスも取れてなかなか見事でした。


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改めて、役者さんの巧さを再確認できたという意味で高めなポイントをあげたくなりますが、まぁ別段映画館で見なくても、と思わなくもなかったです。ジョシュやウィリスのファンなら、という感じでしょうか?


IMDb: Lucky Number Slevin
Official Site: Metro-Goldwyn-Mayer (MGM)

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ニック・ネイラー(アーロン・エッカート)は、大手のタバコ会社によって設立されたPR会社のスポークスマン。社会の風潮である禁煙運動を尻目に、得意の演説で相手をやり込めタバコの認知度を上げるのが仕事だ。


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今日も TV のトークショーに出演し、癌の少年を目の前に「タバコ会社の目的は彼を殺す事ではなく、できる限り長生きしてもらって製品を買ってもらうこと。一方嫌煙の運動家達は彼に死んでもらった方が都合がいいのだ」などと言いくるめ、禁煙活動の急先鋒に立つバーモント州選出の上院議員(ウィリアム・H・メイシー)を怒らせる。


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強いストレスにさらされ、離婚し家庭も無くした彼の精神的なよりどころは、定期的に開く友人との夕食会。銃のスポークス・

マン(デヴィッド・コークナー)、酒のスポークスマン(マリア・ベロ)とで、Merchants Of Death = 死の商人の頭文字をもじって MOD スクワッドなどと自嘲していた。


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若く魅力的な雑誌の女性レポーター(ケイティ・ホームズ)と親しい仲になったりと身辺があわただしい彼だが、弁論では負けたことがない父親を英雄視する息子(キャメロン・ブライト)を引きつれ、彼の考案した新キャンペーン= 映画俳優に劇中でタバコを吸わせる、を推進するために、ハリウッドに飛びスーパー・エージェント(ロブ・ロウ )との会合に望むことになるのだが…


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クリストファー バックリー 原作の「ニコチン・ウォーズ」 を、ジェイソン・ライトマン監督が脚色と演出した予算6億5千万円のインディ映画。どれくらいインディか、と言うと、ロブ・ロウの拘束期間は1日、ウィリアム・H・メイシーにいたっては総撮影時間が1時間だったという噂まで。


キャスティングはなかなか強く、上記以外でもサム・エリオットやロバート・デュヴァルなどのビッグ・ネームが並びます(でもなんと言っても注目を集めるのはトム・クルーズの奥さんでしょうけど)MOD スクワッドの下りは、ちょっと古いTVシリーズ「モッズ特捜隊 」(原題 = MOD Squad) のもじりなのですが、ちょっと判りにくいかも?


原作にあるエピソードを無理を感じさせずスムースに流すジェイソン・ライトマン監督の腕前はなかなか。でもあんまりスムース

に流れすぎて、良い意味(悪い意味か?)でひっかかりに欠けるきらいもあったように感じました。シニカルでブラック、知的で刺激的だけど、最後に印象に残るものは多くない、というのは、まぁ今風でいいのかもしれません。

邦題は「サンキュー・スモーキング」となり日本では10月14日より公開になるようです。


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IMDb: Thank You for Smoking
Official Site: Fox Searchlight

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全米 No.1 の人気のモーター・スポーツ NASCAR で連戦連勝を重ねるのは、ピットクルーからドライバーへと異色の転身を遂げたリッキー・ボビー(ウィル・フェレル)。幼馴染のチーム・メイト(ジョン・C・ライリー)らの助けもあって、彼は向かうところ敵無しの常勝状態。しかし彼のあまりの思い上がりぶりに、先代のお気に入りだった彼を元々面白く思っていなかった2代目オーナー(グレッグ・ジャーマン)はついに切れて、F1 界からトップ・ドライバーをスカウト。そのフランス人のゲイ・ドライバー(サシャ・バロン・コーエン)はスポンサーのペリエ・カラーに包まれたレースカーを操りリッキーにプレッシャーをかけるのだが…


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NASCAR を舞台にした、SNL (サダデー・ナイト・ライブ)出身のウィル・フェレル主演の馬鹿コメディ(ソニーに企画を持ち上げた際のコンセプト説明も「ウィル・ファレルがNASCAR ドライバー」だったそう)。
演出は「俺たちニュースキャスター 」でもメガホンを握ったアダム・マッケイ監督。脚本も「俺たち…」に引き続き、アダム監督と主演ウィルの共著です。

放蕩癖のあるダメ親父役でゲイリー・コール、やさしくタフで包容力のある母親役にジェーン・リンチ、超ホットでセクシーな妻にレスリー・ビブ、目立たない地味で真面目な眼鏡っ子で実は美人のピット・クルー役でエイミー・アダムス…と、書いていてわかる通り、20年前のコテコテな鉄板ストーリーを思わせる超類型なキャラクター造形。実は「アメリカンな男の本質を追求する三部作の第2部」に当たるというこの作品、その1部となっている「俺たちニュースキャスター」からの連続性を考えるに、表層に浮かび上がる女性軽視(蔑視ではないと思う)のプレゼンテーションは承知の上で狙ってやってるんだろうなぁ、とそんな事を考えたのでした。


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この他、マイケル・クラーク・ダンカンなども出ていて、適材適所、知名度と新鮮みを適度に散らばせたバランスの良いキャスティングが光ります(今や超売れっ子のスティーブ・カレルも呼んだそうですが、スケジュールが合わずに出演ならずだそう。残念)。しかしとても驚ろかされたのは、ゲイ・フレンチ役のサシャ・バロン・コーエン。この人、HBO の「Da Ali G Show」で無知な田舎物のいんちきロシア人を演じてた英国人役者じゃないですか。ちょうど予告編が流れている 「Borat 」でのキャラクターと見比べて、同じ役者とはとても思えない…(←このトンでも予告編はこちら )


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多少、アメリカン・セントリックな笑いのネタもあります -- 例えばすべてのスターにはライバルが必要、という下りで出てくる「ダイアン ソイヤーに対するケイティー・クーリック」。ケイティー女史は TV 局 NBC の引き留め工作で20億円の年俸提示を断り CBS に移植した有名女性キャスターですが、彼女の名前が全世界的に通用するとは思えないわけで--
双子の子供に付けた名前、ウォーカーとテキサス・レンジャーはもちろんチャック・ノリスの"Walker, Texas Ranger " への参照なわけですが、これも知らない人は知らないかも(こういう"文化"の差が、ハリウッドのコメディは外国で受けない理由なのかもしれません -- なのでポータビリティが高い暴力アクション映画が量産されるのかも)


一方で日本人とし妙に嬉しく誇りに思ったのは「勝負に常に勝ち続けねばならない」という下りで登場する「ホットドッグ早食い競争に連勝するアジア人」という例え。これはもちろん小林尊氏の事でしょう。


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まだダメかもしれない、と半ば覚悟して見に行った映画なのですが、予想外の出来の良さにちょっとびっくり。車を背後から追うカメラがコックピット内をウォークスルーして車を追い越し前方からの景観に切り替わるシーンなど、お金がかかってそうだなぁ、と思いましたが、あとで調べてみたら案の定制作費は73億とも84億とも伝えられる大型予算作品でした。

公開初日の金曜日の夜に見に行ったのですが、広い客席のほぼ全部が埋まっていてました。第一週目の興行成績は47億を集め堂々の初登場全米一位。うん、自分のお気に入りが広く受けるとやっぱり嬉しい。


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力任せに馬鹿をやっているように見えて、実はアメリカンな男の本質を深くえぐる力作。真面目さとおちゃらけの引き具合がとってもいい感じのコメディで久々に大笑いして大満足の観劇となりました。

PS エンディングのクレジット・ロールの中まで細かい芸が続くので、慌てて席を立たないよーに。


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IMDb: Talladega Nights: The Ballad of Ricky Bobby
Official Site: Sony Pictures


Talladega Nights

ロンドン在住のベテラン・レポーターのジョー・ストロンベル氏(イアン・マクシェーン)が他界。しかしやり手の彼は、三途の川を渡る途中でも死神に金を渡して便宜を図ってもらおうと試みたり、と生前通りのタフさを見せる。そんな彼が船に同席した女性から聞いた特ダネは、ロンドンを騒がせている「タロット・カード・キラー」の真犯人として、どうやらお金持ち一家の一人息子ピーター(ヒュー・ジャックマン)が怪しいという事。このネタをなんとか記事にするために船からそっと川へ飛び降り、現世の記者へとメッセージを伝えようとする。


一方、裕福な家庭の友達をたどってロンドンに滞在中の女子大生サンドラ(スカーレット・ヨハンソン)は、たまたま見に行ったマジックショーで、初老の手品師シド(ウディ・アレン)のマジックにボランティアとして客席から舞台の上に上がる。一瞬で部室が消えるという魔法の箱の中に入った彼女が目にしたのは、あの世からスクープのネタをもって現れたジョーの幽体だったのだが…


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ウディ・アレンが「マッチポイント 」に引き続き、ロンドン・ロケで映画を撮ったクライム・スリラーの要素もちょっぴり入ったコメディ・ロマンス。ロンドンのアメリカ人役で、ヨハンソンも前作から引き続き登場。

この他に気になった出演者として、主人子の友達役で一瞬だけ登場するロモーラ・ガライ。あいかわらずふくよかでチャーミングな彼女は、「ディケンズのニコラス・ニックルビー 」「I Capture the Castle (←もしかして日本未公開?)」や「ダンシング・ハバナ 」など過去出演作からファンだったりします。


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前作「マッチポイント」(日本公開は8月19日)の出来があまりに凄かったせいか、一方のこの作品はあまり評論家受けがよろしくないようですが、改めて振り返ってみると、ウディ流のアイロニーや、おかしみを踏襲しつつも、間口の広い軽めのコメディとして仕上がっていて、自分個人的にはまずまず気に入っています。


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口先だけ達者でまるで誠意が伝わってこない貧相なマジシャン、という役はさすがアレン、という出来ですが脚本上出番はあまり多くなく、一方ヒロインのスカーレット・ヨハンソンがウディが演じるキャラクターは彼の魅力を引き受け肩代わりする程は強くなかったかも? という気も。そういう意味でウディ・アレンのファンには少し物足りなさが残るのかもしれません。


しかし、この映画に出てくるヒュー・ジャックマンとヨハンソンというコンビが、そのまま予告編に出てくる"マジック"物の「The Prestige 」もちょうど予告編がかかっていて、なにかハリウッドが手品づいているような、そんな印象も受けたのでした。


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予算4億円の小規模映画で、ユニバーサルのインディ・ブランド、Focus 経由で配給中。全米550館弱の配給で、規模の割りにはまずまず人は入っているようです。恵比寿やシネスイッチ銀座でかかるような、おしゃれ要素はあんまりありませんが、軽目の良質コメディとして期待すれば面白く見られるのではないでしょうか?


IMDb: Scoop
Official Site: Universal

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小学生の DJ (ミッチェル・ムッソ)は、向かいの家が気になって仕方が無い。その家には気難しいことで有名な老人ネバークラッカー氏(スティーヴ・ブシェミ )が住んでおり、彼は長年敷地に舞い込んだ凧やボールを取りにくる子供達を追い返してきた。そんな中、DJ の両親は出張で家を空け、ベビーシッター(マギー・ギレンホール)が泊まりに来たある日、事件は起こる。
DJ の親友チャウダー(サム・ラーナー)が転がり込んだバスケット・ボールを取りに敷地に侵入。かんかんに起こったネバークラッカー氏は外へ飛び出してくるが、心臓発作を起こし倒れてしまう。しかし救急車が去った後、誰も居ないはずの家には明かりが灯り、煙突からは煙が立ち上っていた。ガールスカウトのクッキー売りでたまたま訪れたジェニー(スペンサー・ロック)と、チャウダー、そして DJ の三人組みは家の秘密を解き明かすために行動を共にするのだが…


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91分の 3D アニメを演出するのは商用長編映画に初挑戦のギル・キーナン監督。しかし作品製作をドライブしてきたのはプロデューサとして名前が挙がっているスピルバーグとロバート・ゼメキスなんだとか。ゼメキスの前作「ポーラー・エクスプレス 」でも、彼は 3D アニメの技法的可能性を追求していましたが、今回もテクニカルにその延長線上にあるようで、モーション・キャプチャで芝居をつける手法にある種の連続性を強く感じます。


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この作品、いま一つ米国での集客具合がよろしくないようですが、アニメーションの技巧は元より、脚本、演出、声の演技など、すべてが高水準でバランスしていて、自分個人的にはなかなか気に入っている作品だったりします。お金と予算の関係からなのか、大型 3D アニメの脚本はとかく予定調和的で安全圏に引きこもった保守的な作りが多いなか、発想が豊かでユニークな骨格に細部まで十分に練られて作りこまれた脚本は文句なしに素晴らしい出来。
また、声、と言えば、マギー・ギレンホールの無責任で表裏のはっきりしたティーン・エイジャーの演技がすばらしく、またキャスリーン・ターナーのドスの効いた演技も、なぜかエドワード・ノートンにも聞こえたスティーヴ・ブシェミなど皆さすがに巧い。あと「バス男 」や「恋人はゴースト 」のジョン・ヘダーもいつも通りの役柄で登場(←この2本、日本ではあまり売れなかった?)


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自分が見たのは「REAL D」フォーマットの 3D 版で、使い捨て偏光サングラス代として150円ほど余計に入場料を取られました。この 3D 版、事前に流れる予告編から 3D になる力の入れよう(Dolby Digital のアイキャッチャーまで 3D 版)。冒頭の落ち葉のシーンで、あまりに強くかけすぎた立体感のためにガンガン頭痛が始まり「うわー、最後まで見られるかな?」と不安になりましたが、すぐに穏やかなエフェクトのかけ具合に落ち着き、終わって見れば3D 映像もいいもんだ、と思えた観劇になりました。


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制作費75億の大型 3D アニメ、邦題はそのママ「モンスター・ハウス」となり、2007/正月第二弾の公開予定だそうです。


IMDb: Monster House
Official Site: Sony Pictures

Monster House

舞台は前作から10年が過ぎようとしているニュージャージー、ダンテ(ブライアン・オハローラン)とランドル(ジェフ・アンダーソン)が勤めていたコンビニは火事で閉店。しかたなく二人は近所のファスト・フード・チェーンでハンバーガー屋の店員として働いていた。ダンテはお金持ちのお嬢様との結婚式を間近に控えて、いよいよ30歳を超えてのデットエンドのバイト生活にもおさらば。一方のランドルは相変わらず将来への展望も人生設計にも無縁だった。


店の外には、ダンテとランドルと共に引っ越したように、ジェイ(ジェイソン・ミューズ )サイレント・ボブ(ケヴィン・スミス)のコンビが何をするでもなくブラブラと時間をつぶす。


バーガー屋の雇われ店長ベッキー(ロザリオ・ドーソン)は、ダンテの結婚を祝福しつつも、頼りない他の店員達を引っ張ってきた真面目なダンテの退職を寂しく思う。別れを間近に控え、お互い明るく振舞うダンテとベッキーだったのだが...


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前作「クラークス 」の続編で、もちろん脚本と演出はケヴィン・スミス監督。彼の一連の映画、「チェイシング・エイミー 」、「ドグマ 」、「ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲 」などと同じくお互いに舞台設定を共有していて、その流れでカメオとしてベン・アフレックやジェイソン・リーなどもちらっと顔を出したりします。


場所や時間の飛躍が少なく、舞台演劇みたいな構成は前作から踏襲されていて、相変わらず台詞の密度の濃さと、キャラクターの作りこみで見せる演出で、飽きさせずに最後まで見られる勢いがあります。


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前作では「どのスターウォーズが一番いい出来か?」という映画議論に耳を奪われましたが、今回の目玉は「スターウォーズ・ファン対ロード・オブ・ザ・リング・ファンの言い争い」と「差別用語」論争。かなりドぎつい場面もあって、あんまりだと呆れた某評論家は試写会から途中退席したらしい(しかも30年間のキャリアで初めてだそうな)。どんなヒドい事を言っているのか、興味がある人は「ここ 」のようなリンクもありますので参考までに: (リンク切れ無保証。英語台詞ママ字幕無しなので自信のある方のみどうぞ)


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ちなみにこの映画で使われている「ポーチ モンキー」とという黒人蔑称の差別用語、自分は今まで聞いた事がありませんでした(割れたビール瓶=「ニガー・ナイフ」というのも初めて)。職場の知り合いによると、相当ヤバい差別用語らしい。昼食時にそんな事を聞いていたら、そこから話は広がり、例えば「ショート・バス」というのが知恵遅れを馬鹿にする隠語だと聞き(いじめられないように小型バスで別に送迎するから)、なるほど「ダム&ダマー2 」でめちゃくちゃ小さいスクール・バスが画面に出ただけで客が笑っていたのはそういう意味だったか、などと改めて気づいたりしました。


物語のセットアップから落ちまで、脚本の構成方法から、ダンスシーンの使い方まで含めて、映画を映画として成立させる文法を意識しつつ、基本をしっかり抑えて自由に遊んだケヴィン監督の上手さが光った作品でした。予算は5億円ポッキリ。小作品はこうあるべし、という見本のような佳作。お勧めです。


IMDb: Clerks II
Official Site: The Weinstein Company

Clerks II

コロンビアの麻薬密売ルートを追う省庁統合チームの捜査は、内部に潜入した密偵者により大失敗に終わる。マイアミ沿岸から国内に運び込まれるドラッグに手を焼く FBI は地元警察の協力を仰ぐ。担当するのはクロケット(コリン・ファレル)とタブス(ジェイミー・フォックス)刑事の二人。クロケットは犯罪組織おかかえの美人会計士(コン・リー)でボスの愛人でもあるイザベラとの接触に成功するのだが...


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ご存知人気 TV シリーズ刑事ドラマ「マイアミ バイス 」のリメーク映画で、脚色と演出はクライム・アクションの大家マイケル・マン監督。そのマン監督の色が強くでた硬派なハードボイルド・アクションは「MTV コップ」の面影も、「80年代」のパステル調な色彩も無く、往年の番組ファンはちょっと肩透かし、一方マン監督のファンは十分納得、というリアクションが想像できます。


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スムースに運ばなかった 製作や何度となく行われた脚本のリライト、などと言うちょっと心配な噂も耳にしていたので、大丈夫かな、と心配気味の観劇だったのですが、冒頭のディスコのシーンで、ピリピリとした緊張感がファレルとフォックスの目の芝居で伝わる演出の上手さに、サスガ、と納得。この緊張感は一貫して最後まで持続。クロケットとイザベラとのロマンスも甘ったるい感傷ではなくつらく切なさが張り詰め、敵と退治し倒した後にも爽快感はなくむしろ空虚な空しさが漂う、というとってもストイックな作品でした。


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マイケル・マンは TV シリーズのエクゼクティブ・プロデューサで脚本も書いたりしているわけですが、あの当時を振り返ってあの当時の目線でカッコ良さを追求するのではなく、2006年の現時点でクールとは何か? と考察してみた結果、こうなったのかなぁ、とも思いました。某映画評論家からは「クール過ぎてクールではなくなりかけている」なんて辛らつな評をもらってましたが。


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中国訛りの強いコン・リー(鞏俐)の英語を聞いて「大丈夫かな?」と心配しましたが、ファレルと共に微妙な人間関係と感情の機微を良く演じていて、むしろオスカー俳優のフォックスの方がタイトな演出のせいで、なかなか芝居させてもらえていなかった印象。


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銃撃シーンや爆発シーンに、手垢のついた記号化したお約束の演出を拒むマン監督流のこだわりが見え、うんうん、と納得。原作 TV シリーズのファンはご立腹になるかもしれませんが、自分的には満足できた観劇になりました。← 80年代の郷愁を探すのならサンドラー&バリモアの「ウェディング・シンガー 」でもレンタルしたら、いいんではないかしらん?


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邦題は「マイアミ・バイス」となり、日本では 9 月に公開予定だそうです。


IMDb: Miami Vice
Official Site: Universal

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カール(マット・ディロン)とモーリー(ケイト・ハドソン)はハワイで挙式を挙げたばかりの新婚カップル。そんな二人の甘い生活に転がり込んできたのは、結婚式で新郎の付添人も勤めたランディ・デュプレ(オーウェン・ウィルソン)。根っからの楽天家で計画性のない彼は、親友カールの結婚式へ出席するために取った休暇が元で会社を首になり、家賃の支払いが滞ったアパートも追い出されてホームレス寸前の状態だった。

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そんな彼を放置できずに、次の仕事が見つかるまで、と数日間の滞在を勧めたカール。しかしダメ人間のランディは真面目に就職活動に取り組むはずもなく、勝手に有料ケーブルTVを申し込んだりして、昼間から家でゴクをつぶす毎日。

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二人だけの新婚生活を邪魔されたモーリーは居候のランディに腹を立てるが、やがて仕事で忙しくすれ違い気味の夫カールに怒りの矛先が向かう。一方のカールは妻モーリーの実の父親であり、勤務先の社長トンプソン氏(マイケル・ダグラス)からの強烈なプレッシャーも手伝って、モーリーがランディとの関係にやっかみを覚え始めるのだが...

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マイク・レジュールの脚本を、「ウェルカム・トゥ・コリンウッド 」 のアンソニー/ジョー・ルッソ兄弟が演出した、新婚家庭+居候の騒動を描くドタバタ・コメディ。


主演は「Wedding Crashers 」で大ヒットを飛ばし、つい先日ピクサーのCGアニメ「カーズ 」の声優でも活躍を見せた、大好調のオーウェン・ウィルソン。この映画は、彼のキャラクターを描く力抜きでは成立しなかったと思うくらいの、巧みな造形力に感服。

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真面目な分、義理のお父さん(=マイケル・ダグラスだもんなぁ)のイジメに振り回される、かわいそうな新婚の旦那役にはマット・ディロン。その妻役でケイト・ハドソン。若い新婚カップルを演じたこの二人、実際には15歳も離れていて、彼女は"小さい頃"「ドラッグストア・カウボーイ 」のディロンに相当入れ込んでたらしい。

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デュプレの珍行動を軸にして、話の展開と共に人間関係のダイナミズムが少しづつ変わっていく所など脚本の基本構成には力を感じました。シネマトグラフィはややコンサバティブですが、コメディ作品にはそこそこあった色を出していて、可も無く不可も無く、という印象。


キャラクター・ドリブンな作品で、健全な基調のプロットにちょっぴり毒が盛られた構成が今風な作りで、うん面白い。一部に発展させきれてないサブ・プロットや(ケイト嬢のキャラクターも書き込みちとが薄い)、演出の力がもう一歩足りずに説得力が無い場面もありますが、自分はこの手が大好きなので、さほど気にならず。役者が画面でのびのび演技しているのがとても気持ちよく、かなり満足した観劇となりました。


エンディング・ロールにも"仕掛け"があるので、最後まで席を立たないよーに。


IMDb: You, Me and Dupree
Official Site: Universal Pictures

You Me and Dupree