地球から最も身近で、酸素や鉄など資源も豊富な月。SFでは重力が地球の6分の1でロケットの発射も容易なため、他の惑星への中継基地や資源供給源としての役割を担うケースが多い。
ガンダムでは月はジオン軍の拠点であり、スペースコロニーの建設資材供給基地という設定だった。アポロ計画で人類が月面に着陸したのが41年前。ガンダムの世界ほどではなくても、今頃は月面基地くらい完成していてもよさそうだが、月面開発は停滞してしまった。
だが、06年に米国が発表した20年を建設開始目標とした月面基地構想を皮切りに、ロシア、中国、インドなども20年代をメドにした月面開発構想を続々と打ち出した。
日本も5月25日の「月探査に関する懇談会」で、20年に月面に無人探査基地を造り、岩石を採集する計画案を了承した。約2000億円の予算を想定し、ロボットを送り込み太陽エネルギーを利用して1年以上活動できる基地を造る計画だ。
もっとも米国のオバマ政権は前政権が打ち出した有人月探査計画を撤回、暗雲が漂ってきた。
銀河鉄道999の高架橋の建設費用は?
SF世界に登場する装置を、現代の技術で建設したらいくらかかるか──。
こんな難題に真剣に取り組んだのが大手ゼネコンの前田建設工業だ。選んだ題材は「銀河鉄道999」。銀河を走破する999自体は現代技術で不可能なので、999の発車するSFチックな高架橋の設計と積算にチャレンジした。
物語の設定では999の重量は本物のSLよりも重いため、高架橋を丈夫に造る必要があるが、橋脚が細いデザインだったため高層ビルの技術を応用するなどでリアリティを追求。取引先にも協力を仰ぎ導き出した積算結果が、工期3年3ヵ月で総費用37億円だ。
同社は、ほかにも「マジンガーZ」やガンダムに登場する地上基地の建設費も積算している。「宮崎駿のアニメでもやって」というリクエストが多いが、「飛行石」とか「魔法の力で動く城」とか、ゼネコンの手に負えない領域なので断念したという。
[結論 ○] 一式37億円で建設可能
