「おかあさーん。宿題、一緒に書かないとだめなの。」と、コザル3号が持ってきたプリント。
2年生恒例の成長記録。「私の思い出」。
― 私が赤ちゃんの時の思い出は?
― ふーん。じゃあ、1歳~2歳頃の思い出は?
― 別にないなら、いいよ。適当に書いとくから。
と、言ったものの。
その頃の私は笑うことを忘れ、押し寄せる仕事と家事を機械的にこなし、一日がただ穏やかに過ぎることだけを願って生きていた。
他人を羨み、自分の生活には何の夢も希望も抱けなかった。
自分のことだけで精一杯。育児を一番後回しにしていた頃。
他人を羨み、自分の生活には何の夢も希望も抱けなかった。
自分のことだけで精一杯。育児を一番後回しにしていた頃。
彼女はどんな顔でミルクを飲んでいただろうか。
あやしてあげると、どんな顔で笑っていただろう。
はじめて歩いたときは感動したんだろうか。
かたことでどんな風におしゃべりしていたっけ。私は何と呼ばれていたんだろう。
あやしてあげると、どんな顔で笑っていただろう。
はじめて歩いたときは感動したんだろうか。
かたことでどんな風におしゃべりしていたっけ。私は何と呼ばれていたんだろう。
どんなに後悔しても、どんなに思い出そうとしても、失くした記憶は蘇らない。
私は、決して取り戻すことができない、大切な大切な宝物を「見捨てた」のだ・・・。
私は、決して取り戻すことができない、大切な大切な宝物を「見捨てた」のだ・・・。
今、こうしてコザルたちに向き合い、悩み、怒ってばかりの毎日だけれど、たとえ憎たらしいコザルたちの姿であったとしても、それらは私の記憶にしっかりと刻み込まれるだろう。
それは私とコザルたちが、一生懸命に絆を深めようとした大切な証。
ダメな母親だと嘆いてばかりの毎日でも、それはいつか頑張った自分として思い出せる日が来るだろう。
それは私とコザルたちが、一生懸命に絆を深めようとした大切な証。
ダメな母親だと嘆いてばかりの毎日でも、それはいつか頑張った自分として思い出せる日が来るだろう。
「何もしなかった」ことこそが、責められるべき母親の姿だ。
3号は、今、反乱を起こしている。
ダラダラと支度をして、朝の登校時間に間に合わない。
食事の途中でふざけて動き回る。
夜更かししては、歯磨きも着替えもせずにソファで眠る。
思い通りにならないと癇癪を起こし、物を投げつける。
食事の途中でふざけて動き回る。
夜更かししては、歯磨きも着替えもせずにソファで眠る。
思い通りにならないと癇癪を起こし、物を投げつける。
叱れば叱る程、かたくなに態度を改めようとしない。
先日の朝食時。
朝食のフレンチトーストを頬張る1号と2号に、「どう?おいしい?」と声をかけた。
「おいしいよ!」と答える1号、2号。
「そうか。そうか。」と、2人の頭を撫でてやった。
「おいしいよ!」と答える1号、2号。
「そうか。そうか。」と、2人の頭を撫でてやった。
すると、ボソッと3号。
「・・・なんで私には聞いてくれん。」
ずっと、ずっと、寂しかったんだよね。
赤ちゃんの頃からずっと・・・。
赤ちゃんの頃からずっと・・・。
ごめんね。3号。ごめんね。
「3号ちゃん、おいしい?」
「うん。おかあさん、おいしいよ。」
ぎゅっと抱きしめて、おでこにキスした。
3号は、とってもうれしそうに笑った。




