「絶対許さない!!!」

妹が心から発した言葉

事故直後15年前

両親の死を伝えた時の一言だった


絶対に許さない!

その言葉は私を大きく成長させてくれました


守るものがあると人は変わると言いますが、まさに、未知なるものに挑み続けた8年間でした。

さらに一般社団法人関東交通犯罪遺族の会も昨年10周年を迎えたところです。


知識がない中、色々な方に迷惑を掛けながら辿った15年間でした


  妊娠や出産への誹謗中傷

3つの事件は同時並行で進み

裁判が終わってもまた裁判そして裁判。

刑事裁判だけで9件(地裁、高裁、最高裁)

そして民事

8年の歳月が立っていた。


私たち夫婦は

2008年2月17日に起きた飲酒運転事故より半年前に、私と息子が乗った車に大きな衝撃を受けました。

近くの花火大会の日に、後ろから勢い良く前方不注意の車にぶつけられました。

挙句相手の態度は悪いし、私は救急搬送され記憶があいまい

そのご、私のお腹にいた命は

手術をうけあっという間に天国へ旅立ちました。

その日を境に絶望的な毎日でした


そこから数年が経ち

真夏の暑い日に新しい命が産声をあげてくれました。

そこまで妊娠がバレない過ごしました。


それは

遺族というだけで

新しい命を授かるだけで

誹謗中傷されることを知ったからです


当時のネットでの書き込みは

「子ども作れるくらい幸せなら裁判すんなよ!税金のムダ!!!」

「お金が入ったから子ども作って裕福生活ですか!いーですね!宝くじ様々だ」

などなど


思い返すと、とんでもないこと言われていましたね。

当時はこれが普通でした。

2chなどではもっと卑猥な言葉が溢れていました。

  心を守ってくれたのは

守ってくれたのは周りの友人や遺族の先輩方からの言葉です。

「良かったね元気な子が生まれて」

「たくさん笑顔があふれますね」


私たちの弁護士さんからも、可愛いと抱っこしてもらったり

検察官は、赤ちゃん同行のため、母親経験のある方を念の為サポートでつけてくれました。

弟は腰の痛みがなれない時期、妹も手術後などあり、その中での子育ては本当に大変だと、その検察官は十分にわかって下さり、双子の精神的サポートに私が必要だと感じてくれたのだと思います。

とても助かりました。


私たち夫婦にとってかけがえのないものは

何より支えて下さる全ての方でした。


だからこそ今があります。

改めて感謝をこめてお伝えしたいです。



  分かりにくい保護観察制度

本日

事故現場に行ってきました。

同乗者の加害者が、お花を置いた形跡がないため、今度連絡してみようということになりました。


この事故現場で話したこと

それは、私たちにとって最後の戦いとなる

保護観察制度についてでした。


保護観察制度は、使い方により、自分自信の思いを相手に伝えることが出来ます。

加害者の思い描いた謝罪ではなく

私たち家族の思い描く謝罪を伝えれるのです


もちろん被害者側保護観察官と被害者側保護司が同席してくれて、文面を一緒に考えてくださいます。

若干まだ加害者に偏ってるとは思います。


でも、少なくとも以前2名を仮釈放と満期で出所願いを出し

仮釈放の加害者には気持ちは通じたのではないかと思ってますが、通じてなさそうな今年は連絡を取る予定です。




  心を通わせて家族になる

今日は弟が改めて事故に向き合った時間がありました。

帰りの車の中で家族への一言

「ありがとうねたくさん支えてくれて」



その言葉は、21歳の時の君では考えられぬほど大人になったのだと思いました。

弟は、36歳になりました。

事故から15年

それは大人になる、いちばん楽しい20代を全て裁判についやした双子はとても辛かったとふりかえります。


15年前、弟の身体は

事故当日は「今日が山です」といわれ

さらに医師に「自立歩行はもしかしたら無理かもしれない」と言われた時

本人に、なんて伝えたらいいんだろうと悩みはました。

彼は手術を繰り返し、とても辛いリハビリを乗り越え、今でも毎日トレーニングを欠かさない。


それは自分のためと言うけど

本当は知ってるんです

家族に迷惑書けないようにと、彼が努力してる事

なんか当たり前の健康も手に入らないそこからのスタートなんです。


妹はそんな言葉を言った兄(妹から見ると双子の兄になる)にたいして

微笑んでいました

柔らかい車内の空気でした


  普通に見える双子の傷


優しい弟妹

見た目も普通

でも本当は、痛みや心には大きな傷を抱えてる


「いつまでもどんなときも家族はそばにいるからね」

車内の会話でした。


帰り際に少しパラついた雨
私たちの心の決心を再度見守っているよと
両親がエールを送ってくれてるように感じました。

家に着いた時
澄み切った青色の空が
新たに私たちの成長を見守り送り出されたよう感覚でした。

  運転手の加害者への恨み

ただ恨み憎みだけの加害者への思いではなく、交通事故だからこそ被害者が2人死んでも最高刑は上限が決まってる裁判。

改めて運転手受刑者はどんな思いで帰ってくるのか。
更生をし、社会に出た時が本当のスタートです。
満期で出すより、少しの慣れを彼に与えることで改めて「生きる」と「いのち」を考えて欲しいと思いました。


彼は裁判中、裁判官から 
「今あなたが言われたことは、殺人罪になりますよ」
弁護士はあせり
加害者は「そうではありません」と答えたものの
そのくらい、命に向き合ってないように感じてました。

彼は、両親の命を奪い若い双子の未来を絶望に変えた、その償いをしてもらうほかないのですから
丁寧な更生をしてもらいたいと願うばかりです。


でも、改めて事故について家族で話したことで、この15年で家族になれてると思った日でもありました。

優しい双子に心より感謝を
両親の育てた子ども達が「今を生きれるよう」サポートして行こうと思いました。

多くの関わってくださる皆様にも心より感謝を致します。

来週新たに大きな存在の方との出会いに繋がるよう、身体をゆっくり休ませてすごします。
その日は、大きな面会と夜から講演の2本立です。
しっかり用意をして進みます。


長文を見て下さりありがとうございました。