声が小さい、聞こえない、と言われてしまうと、なるべく大きな声を出そうと努力をしていらっしゃる方が多いと思います。
しかし、声がお相手に届くことは、大きさだけではないと私は考えています。
想像をして頂きたいのですが、オペラ歌手やクラシックの声楽家の方は、
2,000人から3,000人のホールで、マイクなしで歌った時に、
ホールの2階や3階の1番後ろの席のお客様にまで声が届かなければなりません。
大きな声の表現の時には、声が届くことは容易に想像できると思いますが、
小さな声の表現の時にも、1番後ろの席まで声が届いているのです。
これはよく響いている声のためです。
大きな声を出そうと頑張ると、疲れたり、喉が痛くなってしまいませんか?
響きのある声にするために、まずできることは口腔内を広く高く保つことで響きやすくなります。
天井の高い教会の中で、「あー」と声を出した時に、室内がよく響くなという体験をされたことがあるかもしれません。
口の中になるべく空間を作ってお話をする。
それを保つことが難しければ、上の前歯をみせて笑顔でお話をすると、頬の筋肉が上がり、口の中も広くなります。