【高崎市タワー美術館】
菅原道真公1125年
太宰府天満宮式年大祭記念
「神戸智行――千年を描く――」
会期:2024年4月13日(土)ー6月23日(日)
GW期間中、高崎に行ってきました。
ちょうど1年位前、”日曜美術館”で特集があり、いつか観てみたいと思っていました『神戸智行』の展覧会です。
公式HPより。
日本画家・神戸智行は、
小さな生き物たちの姿に人間の営みを投影した季節感豊かな作品で注目を集める、現代日本画界を代表する作家です。
古典に学び、画材や技法を探求して辿りついた、極めて薄い和紙と彩色を重ねる独自の技法は、作品に特有の空気感と奥行きを与え、その繊細な表現は多くの人々を魅了しています。
太宰府天満宮は1125年大祭に向けて取り組む様々な文化事業の一つとして、明治35年(1902) の1000年大祭を記念して建てられた近代和風建築「文書館」のための24面の襖絵を日本画家・神戸智行に依頼しました。
多彩な活動を展開する神戸は、この太宰府天満宮のための襖絵制作を依頼されたのを機に10年前に家族で太宰府に移り、以来天神さまへの祈りと境内の季節の移ろいを日々感じながら制作に向き合い、10年の歳月をかけて24面の襖絵を描き上げました。
菅原道真公の御墓所の上に創建された太宰府天満宮は、学問・文化芸術の神様として広く仰がれており、道真公が薨去され1125年の節目にあたる2027年に襖絵の原画が襖に仕立てられ奉納されます。
この展覧会は、完成したばかりの襖絵の原画を一足早く展観するものです。
~展示会場は2フロア。1フロアは撮影
その襖絵の原画です。
⇩神戸智行《千年後の未来》
2023年 太宰府天満宮蔵
(紙本彩色 パネル/4面×4組・8面×1組)
ちょうど今の季節ですね~♪初夏の風景
境内を彩る花菖蒲や藤、菖蒲池に暮らす生き物たちです。
全体を写したので画像ではわかりにくいですが、近くまで寄ってみると
小さな点に見えるものはトンボだったりします。すべて形の違う表情です。
太宰府天満宮といえば~♪梅
上の2作品は、1本の樹を両側から捉えた構図となっています。2点を襖の表面と裏面に配置することで、1本の梅が現われるという構成なのだそうです。
太宰府天満宮の秋~♪
鮮やかに色づいた楓と雀。
金地に映える群青の流れと添えられた菊花は、御祭神である菅原道真公に縁のモチーフで、天神さまへの想いが込められているそうです。
太宰府天満宮の心字池に映る樟(クスノキ)~♪
幅7メートルを超える大画面。境内の100本あまりの樟の中には樹齢1000年を超える大木もあり、梅と並んで天満宮を象徴する樹木として親しまれています。
少しアップ
池には鯉が、、、
*太宰府天満宮の文書館*模型
こんな感じで襖絵として奉納予定
⛩ その他にも、大宰府天満宮が収蔵する神戸作品や、博多の老舗和菓子店「鈴懸」のために神戸氏が描き下ろした掛け紙の原画が数多く展示されています。
《菖蒲華》2013年
《白世界》2012年 雪の結晶~
博多の老舗和菓子店「鈴懸」のために、季節と干支の掛け紙を描き始めます。
四季折々の景色をデザインにした掛け紙は、上品な和菓子にぴったりです
GW中、どこに行っても人が多かったですが、気になっていた展覧会に行けてよかったです。
やっぱり思っていたとおり好きな作品でした
高崎市タワー美術館は高崎駅からすぐの場所にあり、駅の反対側には、高崎市美術館もあります。今度は両方行ってみよっ!
【神戸智行 (かんべ・ともゆき) 略歴】
昭和50年(1975):岐阜県生まれ
平成13年(2001):多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻日本画領域修了
平成20年(2008):文化庁在外研修員として、1年間米国、ボストンで研修
平成23年(2011):太宰府天満宮アートプログラムvol.7神戸智行「イノセント・ワールド」
平成26年(2014):太宰府に転居
令和5年(2023):24面からなる襖絵《千年後の未来》を完成
※公式HPや太宰府天満宮HPより
巡回展
●岐⾩県美術館(岐⾩県)
2024年7⽉6⽇(土)〜9⽉8⽇(日)
●新⾒美術館(岡⼭県)
2024年9⽉15⽇(日)〜11⽉24⽇(日)
~御本殿改修完了後、2027年に太宰府天満宮敷地内「⽂書館」にて襖絵を公開予定~
(2024/4 撮影)