【山種美術館】
「花・flower・華 2024」
-奥村土牛の桜・福田平八郎の牡丹・梅原龍三郎のばら-
会期:2024年3月9日(土)ー5月6日(月・祝)
行ってきました👟
少し時間が経ってしまいました。
木々が芽吹き、色とりどりの花が咲き誇る春🌸
花の名品が展示されている展覧会です。
現在は、桜も散ってますね
今回の展覧会では、撮影作品は
☟奥村土牛《醍醐》のみ。
久しぶりに《醍醐》を観ることができました。
※その他の画像はチラシやポストカードから。作品内容は公式HPやキャプションなどを参考にしています。
⇩奥村土牛《醍醐》1972(昭和47)年
↑この作品のモデルとなったは、樹齢約170年といわれる京都・総本山醍醐寺の名木「太閤しだれ桜」。絵具と胡粉が何層にも塗り重ねられています。
奥村土牛が小林古径の7回忌の帰り道に醍醐寺に立ち寄り、土塀のしだれ桜に究極の美を感じて数日間通い桜を写生。その数年後に完成させた作品だそうです。
桜の花びらだけでなく、立派な幹も見どころ。
奥村土牛の他、田能村直入、横山大観、菱田春草、福田平八郎など、それぞれの画家たちの花々が会場に埋め尽くされています。
⇩福田平八郎《牡丹》1924(大正13)年
↑福田平八郎の初期の作品。裏彩色を駆使し牡丹を細密に描き出しています。
お花の繊細な質感も感じられます。全体的に妖しげな雰囲気がまた魅力的でした
画像はありませんが、こちらも印象に残りました
●小茂田青樹《春庭》1918(大正7)年
会場で最初に目にした作品
右に桜を左に椿が向かい合わせに描かれ、奥に向かって細くなる小路に桜の花びらが散っている姿。
穏やかなポカポカした陽気が感じられます。
●川端龍子《八ツ橋》1945(昭和20)年
六曲一双の大画面に咲くかきつばた。かきつばただけでなく、白い花もポツポツと加えられています。
尾形光琳の屏風に刺激を受けて誕生した作品だそうです。
●速水御舟《紅梅・白梅》1929(昭和4)年
二幅で一対の作品。
月夜に浮かぶ、紅梅と白梅。お上品~
ここ山種美術館の創立者・山﨑種二が愛蔵し、自宅の床の間にたびたび掛けて楽しんでいた作品なのだそうです。
何度かこの作品にはお目にかかっています
山種美術館では、めずらしいなあ~と思った洋画も並びます。
梅原龍三郎《薔薇と蜜柑》と中川一政《薔薇》
🌹ばらが好きだったという梅原龍三郎と中川一政の二人。
そして、山口蓬春の紫陽花も瑞々しくて良いなあと
⇩
左:梅原龍三郎《薔薇と蜜柑》1944(昭和19)年
右:山口蓬春《梅雨晴》1966(昭和41)年
⇩荒木十畝《四季花鳥》1917(大正6)年
春(華陰鳥語) 夏(玉樹芳艸) 秋(林梢文錦) 冬(山澗雪霽)
↑右から、春夏秋冬の花々。それはもう美しい花鳥図でした
「荒木十畝」は、現在、練馬区立美術館で開催中(~4/21まで)の「池上秀畝」の師匠である「荒木寛畝」の弟子であり、後に養子となった方なのだそうです。
どうりで”畝”が付いてます。。。
他にも、今回、山種美術館 の公募展「Seed 山種美術館 日本画アワード」より受賞作2点が展示。若手日本画家が描く花々です。
※画像なし
Seed2016 優秀賞)
●長谷川雅也《唯》
美しい青の中に咲くあじさいが描かれています。
画家にとって紫陽花は、描く喜びを教えてくれた特別な存在なのだそうです。
(Seed2024 優秀賞)
●重政周平《素心蠟梅》
雪が積もるロウバイ。冬の印象を持たせるために、一般的に黄色い花をあえて青で表現されています。
3年に1度の「seed展」。今年の初めに展覧会は開催されました。つくづく観に行けばよかったと後悔。。今度は3年後かあ~(涙)
また買ってしまった。ここに来るとつい、、
ポストカード3枚※今回展示されていた作品です
⇩奥村土牛《木蓮》1948(昭和23)年 ※ポストカード
⇩速水御舟《牡丹花(墨牡丹) 》(部分)
1934(昭和9)年 ※ポストカード
⇩松岡映丘《春光春衣》(部分) 1917(大正6)年
※ポストカード
ひときわ色彩が艶やかで華やかでした。
少~しずつ”春”が遠ざかっている今日この頃、もう少しだけ展示会場で満開のお花を
5/6(月・祝)までです。
(2024/3 撮影)