【菊池寛実記念 智美術館】
「第10回菊池ビエンナーレ 現代陶芸の今」
2023年12月16日(土)ー2024年3月17日(日)
行ってきました。
随分、時間が経ってしまいました
「菊池ビエンナーレ」は、2004年度から隔年で開催しているやきものの公募展。
今回が”第10回目”です。
この公募展は、現代陶芸の「今」とその可能性を探るため、年齢や制作内容に制限なく陶芸作品を募集し、その中から選出された作品です。
今回、過去最多に次ぐ359点の応募の中から、入選作53点が選出され、入選作の中から大賞1点、優秀賞1点、奨励賞3点が決定されたそうです。
撮影だったので、写しました。
※画像は撮影OK作品から。作品内容は公式HPやキャプションなどを参考にしています。
【大賞】
若林和恵《色絵銀彩陶筥「さやけし」》
高 17.0 × 幅 32.5 × 奥行 32.5㎝
↑銀色に輝く線文様。
白釉の地に青色の釉と銀泥を重ね、その上にランダムに切られた銀箔がリズミカルに貼られている。銀箔を線の集積のように用いているところにも独自性があるとキャプションにありました。
少し画像と実物の色味が異なるかも。今回のフライヤーの画像の方がよいかな(一番上の画像です)。
【優秀賞】
宇佐美朱理《土環》
高 51.5 × 幅 44.0 × 奥行 44.0㎝
↑↓重厚感のある筒状の形。
↑作者の制作上のイメージは「人の感情」や「音の響き」、「人とモノの命が土を介して時の輪を巡る世界」を形象化するところにあり、社会や現代の人々の複雑な感情などを作品に表しているのだそうです。
この色の混ざり方や重なりが、印象に残りました。
【奨励賞】
腰越祐貴《おもう》
高 52.0 × 幅 55.0 × 奥行 31.0㎝
↑球体は生命を宿す球(卵、種、地球)を表し、斧は人為を、アマガエルは命を象徴するものだそう。
折れた斧、絶滅危惧種のアマガエル・・・。環境破壊や、生や死、、作品には、作家の「おもい」が込められています。
見ながら、思い巡らせました🤔
【奨励賞】
小枝真人《染付深鉢 細魚》
高 24.8 × 幅 33.7 × 奥行 33.7㎝
↑細魚(さより)の群れ~。
磁器の白い地に、ブルーの濃淡で表現されている細魚🐟がスーッと描かれています。
透明感のあるこの作品、好きでした
【奨励賞】
波多野亜耶《帰依》
高 42.0 × 幅 43.0 × 奥行 39.0㎝
↑”ぐにゅぐにゅっ”とした流れ~。でも、対照的で規則的な側面も見えます。
縄文土器の水煙渦紋や火焔紋を思い出させ、古代の面影を感じさせるものだと。
不思議な造形物です
~~入選された方々~
そのうち、いくつか面白いなあ~、キレイだなあ~と思った作品です
⇩清水剛《zabtone》
↑1枚1枚直線の配置が異なる作品。作家の地元、丹波で採れる陶土を使用し、たたら成形後にひっかいたような刻紋を施している。
お洒落なコースターみたい?と思ったけれど、お茶席でのお菓子のお皿として制作されたそうです。
タイトルが”座布団”というものもいいです
⇩小形こず恵《染付鉢「蓮に水玉」》
↑器の形状は、蓮の形を模したもの。その葉の上には、雫まで表現されています。
写真より、実物はもっと素敵です
↑自身の作品に、ピンク色を取り入れている作家さん。
画像では伝わりづらいですが、直接みると”ピンク”がとても美しい作品でした。
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シンプルなものが特に好きなので
綺麗だなあ~と。上から下からじっくりみる
⇩五嶋竜也《白磁鉢》
⇩坂本 章《青瓷掛分鉢》
⇩木野智史《颪(昇)》
↑颪(おろし)とは山から吹き下ろす風。
形状は躍動的に旋回する風を表現しています。
⇩森山寛二郎《切り継ぎ-廻-》
↑なんともスタイリッシュ。かっこいいです
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わぁ~~、段々、陶芸の世界がわからなくなってくる、、、
⇩奥村巴菜《テングビワハゴロモ様とヤモリ》
⇩やまわきてるり
《いかりのぱわーゆるしのぱわー》
陶芸って、土の入れ物とか器をイメージしてしまいますが、それだけじゃないですね~。現代の技術を駆使すると、形も色も様々で、表現する作品は色々です。
伝統的にもみえるけれど、挑戦的だったり、驚きの連続
奥が深いです。
非日常を感じる空間でみる作品は、作品をより素敵なものに見せてくれます
~最後の展示室~
現代陶芸の「今」でした。
3/17(日)まで。
帰りに後ろを振り返って📸
いつもは正面から撮るのですが、今回は右斜めから。
超大作の陶芸作品に見えてしまった建物でした。。
出入口~
次回の展覧会も楽しみです
「走泥社再考 前衛陶芸が生まれた時代」
2024年4月20日(土)~ 9月1日(日)
(2024/1 撮影)
※こちらの前回の展覧会の投稿記事を、誤って削除してしまいました、、(涙)