【郷さくら美術館】
「現代美人画 エキゾチックウーマン」
会期:2023年9月5日(火)ー11月19日(日)

 

 

 

行ってきました。

現在、郷さくら美術館で「現代美人画 エキゾチックウーマン」展が開催中です。

 

女性を描いた作品は古今東西に数多く存在し、特に日本では江戸時代に浮世絵が登場すると、女性を描いた「美人画」というジャンルが広まります。その後、「美人画」は浮世絵の枠を超え、女性の装いと美しさは時代とともに変化し、それぞれの文化により様々な美人像が描かれていきました。


この展覧会では、コレクションの中から、可憐で華やかな女性を描いた「現代美人画」が紹介されています。

 

※画像は撮影OK作品です。

印象に残った作品を撮影してきましたラブラブ

 

[展示室:1階:エキゾチックウーマン]

 

【出品作家】
青山亘幹、梅原幸雄、荻原季美子、北田克己、芝 康弘、染谷香理、仲 裕行、中川 修、中島千波、中堀慎治、西岡悠妃、西田俊英、藤原まどか、前本利彦、松村公嗣、室井東志生、吉井東人  他 (五十音順)

 

⇩染谷香理《夜昼桜図》2020年

部分🔍

↑作家が探求し続けている、相反するものの調和的表現の一つ。尾形光琳作「紅白梅図」から着想したもの。

「右隻で、くつろぐ人物と夜の桜、左隻で、快活な人物と昼の桜」、「着物の桜(平面)と実際の桜(立体)」など。2階展示室でも別の作品が展示されています。

 

⇩中島千波《空*’94-8-輪》1994年

↑仏教典の般若心経から「色即是空 空即是色」の空をテーマにした作品。人間世界での五欲を如何にして超えることが出来るかを表したもの。現実界・非現実界ないし、内面世界を真紅の画面に表現した🤔

 

⇩西岡悠妃《阿波のおと》2023年

↑阿波踊りは、踊り方にバリエーションがあり、この作品では「女踊り」の上品な踊りが描かれている。指一本まで意識した所作には美しさが。

浴衣の卍マークは、江戸時代の徳島藩主、蜂須賀家の家紋。綺麗な色の桜と花菖蒲の模様の組み合わせの浴衣。

⇩松村公嗣《薫女》1990年

↑こちらをじっと見つめる女性と足元には猫。

作家は、モデルをじっと見ていたら、猫が欲しくなったのだと。

 

⇩西田俊英《吉備津の弓》2004年

↑華やかな袴を着た凛とした女性の精神統一された瞳に強く惹かれ描いた作品だと。

 

⇩吉井東人《大地》2010年

部分🔍

↑大地を踏みしめるように立つ女性の服は大きく風でなびいている。女性のどこか繊細で、凛とした力強さがうかがえる作品。

 

⇩吉井東人《街路》1998年

↑別作品《西の日》同様、友愛が感じられる作品。右2人は腕を組み、3人とも小物雑貨が濃色の全体的に同系色コーディネイトでまとめたお揃いのドレス、バック、靴の素材感がリアルに描かれている。

 

⇩吉井東人《西の日》1999年

↑西日に照らされながらひとつの椅子に仲良く座る2人の女性。お互いの手を握り、同じ方向を見つめている。西日を逆光にし、浮かび上がる友愛の姿を描いたもの。
西日は金箔、装飾品は黒曜石や群青等の重ね塗りで表現。リアルで立体感あふれた作品。

 

⇩吉井東人《蝶》2012年

部分🔍

↑憂いを帯びた表情の二人の女性と、目の前にいる二匹の蝶。

 

スターこの美術館でお馴染みの”中島千波”や”松村公嗣”の作品もありますが、今回は特に、何点も展示されていた”吉井東人”の作品にとても惹かれました~恋の矢

ずっと眺めていられる目

 

 

[展示室:3階:エキゾチックウーマン]

 

⇩中川 脩《麗日》1995年

↑女性の表情は凛々しく、自信に満ちた顔。女性の胸元に咲く花は淡い色合いで、より一層女性を華やかに感じさせる作品。

 

⇩畠中光享《爽朝の曲》1991年

↑制作した当時、背景の空色朝顔は珍しかったのだと。

んっ、大倉集古館でインドの細密画や染織品をコレクションした主では!!

思わぬ所で、”畠中光享”の作品を見ることができました。

 

⇩吉井東人《ときめき》2007年

↑1階だけでなく、3階の展示室でも”吉井東人” の作品がありました。

こちらも素敵ですグリーンハーツ

 

 

[展示室:2階:桜百景vol.33]

 

2階では、桜の作品が展示されています🌸

 

【出品作家】
大野俊明、大竹彩奈、加藤 恵、顧 洛水、佐藤 晨、芝 康弘、新生加奈、染谷香理、阪野智啓、宮﨑 優 他 (五十音順)

 

⇩阪野智啓《若紫》2018年

↑光源氏は描かれず犬君が逃してしまった雀を儚げに追う若紫(後の紫の上)に焦点を絞った作品。作家が源氏物語のヒロイン誕生の場面と選んだのが、桜と草花が咲く北山のこの1コマ。

 

⇩染谷香理《誰が袖-春》2016年

↑根津美術館に所蔵されている「誰が袖図」が題材。日本文化の一つである「ハレとケ」をテーマに制作をしている中で、「現実」と「非現実」など相対するものの世界観を表現したいと考えている作家。現実の桜と着物の文様の桜で、「縦」と「横」、「歴史」と「現在」を表現している。

最初に紹介した《夜昼桜図》の作家作品。

 

⇩佐藤 晨《道成寺 清姫》2021年

↑「道成寺 清姫伝説」は多く日本画に見られる題材ですが、画家によって表現が様々。物語では清姫は大蛇になりますが、この作品では美しい鳥に。美しさがより切なさを感じさせます。

 

⇩芝 康弘《桜の時》2022年

↑作家はこども達を通して希望や明るさを表現したいと考えた。優しい光に溢れた作品。

 

 

スター花とともに描かれた日本・東洋・西洋の様々な美乙女のトキメキ現代日本画家の異国情緒あふれる“女性の美”が描かれた展覧会。

 

凛とした女性、謎めいた表情の女性、一見、無表情!?にも見える女性たち。

なぜか、、惹かれる女性たちでしたイエローハーツ

11/19(日)まで。

 

(2023/10 撮影)