【横浜髙島屋ギャラリー〈8階〉】
パリを愛した孤独な画家の物語
生誕140年
「モーリス・ユトリロ展」
会期:2023年9月13日(水)~10月2日(月)
行ってきました
※撮影NGのため”チラシ”や”ポストカード”からの画像。
パリを描く画家として日本で最も人気のある画家の一人
モーリス・ユトリロ(1883-1955)。
ユトリロ生誕140年を記念し、「白の時代」に描かれたユトリロの代表作を中心とした展覧会です。
モーリス・ユトリロは、、
奔放な母親に育てられ、孤独な少年時代を過ごす。子供の時から飲酒をはじめ、10代でアルコール依存症になり、その治療のために絵を描き始める。
すぐにその才能を発揮。最初はやや暗い色調で風景画を描いており、その時代は「モンマニーの時代」と呼ばれ、その時代の作品も数点出展されています。
そして1908年頃からの「白の時代」です。
「白の時代」には白が印象的な建物や壁が多く描かれており、絵の具に石膏や砂などを混ぜてリアルな質感が。飲酒は続いていましたが、絵の技術は上達、最も制作意欲が充実していた時期だったと言われています。
印象的な特徴として、この時期の作品に描かれる建物は、窓が閉じている点。彼の精神の閉塞感が表れといえるのでしょう。
後年ユトリロは画家としての評価が確立され、国家勲章を受章するまでになり、評価を受け始めてからは、建物の窓は開いており、彼の精神状態の変化が見て取れます。
この展覧会では後年の版画作品など含め、国内のコレクション作品約70点が展示され、1908年から1914年までに描かれた「白の時代」と呼ばれる作品が中心です。
その作品の一部。
⇩モンマルトルのノルヴァン通り 1910年頃
八木ファインアート・コレクション蔵
⇩パリのサン=セヴラン教会 1910-12年頃
八木ファインアート・コレクション蔵
⇧モンマルトルのラパン・アジル 1911年頃
八木ファインアート・コレクション蔵
⇩郊外の家 1912-14年頃 八木ファインアート・コレクション蔵
⇩サン=ディディエの教会、ネイロン(アン県) 1917-18年頃
八木ファインアート・コレクション蔵
⇧ラヴィニャン通り、モンマルトル 1940-42年頃 個人蔵
購入したポストカードから、
⇩《可愛い聖体拝受者》
トルシー=アン=ヴァロワの教会(エヌ県) 1912年頃
八木ファインアート・コレクション蔵
⇧ムーラン・ド・ラ・ギャレット、モンマルトル 1931年頃
西山美術館蔵
持っていたポストカード。下の2点は今回も展示されていました。
⇩ラパン・アジル、サン=ヴァンサン通り、モンマルトル
1927年 個人蔵
⇧クリニャンクールのノートル=ダム教会 1911年頃
八木ファインアート・コレクション蔵
今回展示はありませんが、今までに集まっていたユトリロのポストカード。改めて昔から好きだったみたいです
最初の頃の作品は、全体的に暗めな風景画。白の時代を経て、少しずつ色彩が表れ、人物も描かれています。ユトリロの精神状態の変化もわかります。
「孤独、苦悩、哀愁」をただよわせるユトリロ作品は、時々見たくなります
ご興味ある方は、ぜひ。
~10月2日(月)午後4時30分まで。
公式サイト↓
巡回展
「生誕140年 ユトリロ展」
美術館「えき」KYOTO
2023年11月3日(金・祝)~12月25日(月)
(2023/9 撮影)
こんな情報も見つけました
こちらの画廊でも短期間ですが、ユトリロ作品がみれそうです
「モーリス・ユトリロ展」東武百貨店池袋店
2023年10月5日(木)~11日(水)
会場:6F 1番地 美術画廊※最終日は午後5時閉場
東武百貨店池袋店↓
ポストカードじゃなくて、欲しくなるかも~