【東京都現代美術館】
「デイヴィッド・ホックニー展」
会期:2023年7月15日(土)ー11月5日(日)

 

 

行ってきました (投稿遅くなっちゃった。。。)

 

※画像は撮影OK作品やチラシから。作品内容は公式HPなどを参考にしています。

展示は、この作品からはじまります下差し

 

⇩《No.118、2020年3月16日「春の到来 ノルマンディー 2020年」より》2020年 iPad絵画/紙 作家蔵

※チラシ画像

↑2020年春、世界中で新型コロナウイルスが猛威をふるっていた時、この花の絵がオンライン上に公開されました。

絵に添えられた言葉

 「春が来ることを忘れないで」

イギリスのBBCでも取り上げられ、世界中の人々を勇気づけましたキラキラ

 

デイヴィッド・ホックニーは、

ノルマンディーの自宅にて 2021年4月1日 今年86歳

↑胸元のラッパ水仙はイギリス人にとって春の訪れを感じる大切な花。手前には愛用のipad。

 

=ホックニー年表=

1937年

イングランド北部のブラッドフォード生まれ。

1959年

ロンドンの王立美術学校に入学。

抽象表現やポップ・アートが主流の当時、様々な様式や作家たちに学び、作品に反映させる一方で、自らの表現を切り拓こうとしたホックニーは一躍注目を集める。

1964年

ロサンゼルスに移住。

南カリフォルニアの開放的な空気の下、明るい日差しが降り注ぐプールの水面やスプリンクラーの水しぶきを描く。

現在

フランス、ノルマンディーを拠点としている。

 

 

デイヴィッド・ホックニーの初期の頃の作品が並びます。撮影NG※画像はありません。

 
〇《三番目のラブ・ペインティング》1960年
ホックニーは、自身が同性愛者であることを早くから公表。当時イングランドでは、1967年まで法律で同性愛者は認められていなかったことから、作品には、自分のセクシャリティの告白を抽象的に表現したものがありました。
 
〇《一度目の結婚(様式の結婚Ⅰ)》1962年
ロンドンに移って2年目の頃、パブロ・ピカソ展を何度も訪れる。全く異なる時代の作品をみて大きな衝撃と影響を受け、その2年後に発表した作品。
写実、抽象、コラージュの異なる表現スタイルをひとつの画面に組み合わせ、高い評価を受けるようになった。
 
 
⇩《イリュージョニズム風のティー・ペインティング》

1961年 油彩/カンヴァス テート ※チラシ画像

↑ロンドンの王立美術学校在学中に制作された初期の代表作。市販の紅茶のパッケージを再現したカンヴァスに、男性の裸体を平面的に描く。

 

 

⇩《スプリンクラー》1967年 アクリル/カンヴァス

東京都現代美術館 ※チラシ画像

↑1964年からロスに移住。アクリル絵具で西海岸の邸宅やプールなどを描いた作品群で一躍スター画家に。代表的な1枚。

 

 

⇩《クラーク夫妻とパーシー》1970-71年

アクリル、カンヴァス テート ※チラシ画像

↑1枚の絵の中に2人の肖像画を描くWポートレートシリーズの代表作。ホックニーは両親や知人など様々な組み合わせでWポートレートを制作。絵の中の猫の名前がパーシー猫 友人2人の姿はほぼ等身大。

 

 

⇩《龍安寺の石庭を歩く 1983年2月、京都》1983年

フォト・コラージュ 東京都現代美術館 ※チラシ画像

↑古刹の庭で撮影した100枚以上の写真を貼り合わせたフォト・コラージュ。一枚の写真ではとらえきれない時間の幅や空間の広がりを、写真のコラージュで表現しようとした作品。下の方には写したホックニーの足元が、、

 

 

⇩《2022年6月25日、(額に入った)花を見る》

2022年 ※チラシ画像 フォト・ドローイング 作家蔵

↑Wポートレートの最新作。2人のホックニーが椅子に座り、iPadで描かれた20点の様々な花の絵を眺めている。

 

 

スター展示の後半は、作品の世界に入っていけるような感覚を味わえるような、大作が登場します。

 

⇩《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年》2011年 油彩/カンヴァス(32枚組 各91.5 x 122 cm)ポンピドゥー・センター

↑幅約10m。木立の向こうに山並みが見え、中央に小道が描かれ、鑑賞者はこの絵の世界に引き込まれていく。。。

 

一部🔍

 

 

 

⇩《春の到来 イースト・ヨークシャー、ウォルドゲート 2011年(5月31日 No.1)》2011年 iPadドローイング/4枚の紙 デイヴィッド・ホックニー財団

 

 

 

↑ipadで制作された作品は色鮮やかです気づき

 

 

スターここから、絵巻物のように長~い作品が続きます。

約90m。ipadで描いた大作!!

 

⇩《ノルマンディーの12か月》(部分) 2020-21年

複数のiPad絵画による構成 作家蔵

 

 

 

 

んっ、途中で何となく不自然に思ったのは、絵巻物みたいだけど、

左→右へスター 日本の絵巻物(右→左)とは逆ですね。。。

 

 

 

 

↑2020年に描き始めたシリーズ。2~5月の風景に取り組んだ後、自然の移ろいを絵に収めようと12ヶ月に。2021年、パリのオランジュリー美術館で公開され話題になりました。

 

ホックニーの制作する1年間の季節の移り変わりは、どの場面も明るい風景でした気づき

 

 

その他、撮影NG場所で、画像はありませんが、大作で印象に残った作品

 

〇《ウォーター近郊の大きな木々またはポスト写真時代の戸外制作》2007年

2004年から、ロサンゼルスから英イースト・ヨークシャーへ移り、幼少期に過ごした地に戻ったホックニーは、自然の風景を描いていく。

日本初公開!幅約12㍍✕高さ4.5㍍の破格の大きさの油彩画。

複数のカンヴァスを戸外に持ち出し、自然光の下で制作された風景画です。

2007年、ホックニー70歳の作品。

部分部分よくみると、この作品にも、ラッパ水仙が、小さく描かれていました。

 

音符音符

《2021年6月10日-22日、池の睡蓮と鉢植えの花》

ホックニーが鮮やかな色彩で描いていくプロセスをアニメーションで辿っている映像  

    少しずつ出来上がっていく~

   完成した!?

 

 

その他、画像なし。

〇《自画像、2021年12月10日》 ホックニーによる自画像は、本展で世界初公開となる新作!ホックニーの「いま」です。

 

 

現代で最も革新的な画家のひとりである、デイヴィッド・ホックニーの、日本では27年ぶりとなる大規模な個展。

初期の頃の作品から最近の作品まで、作風が変化していったホックニーの作品の数々でした。

 

ipadを取り入れてからの作品は、あきらかに色鮮やかになっていき、色彩豊かなホックニーの世界は、気持ちが明るくなるような作品ばかりニコニコ

 

楽しい展覧会でした。行ってよかったです。

~11/5(日)まで。

 

 

(2023/9 撮影)