九州地方では、数日前から災害級の大雨が降っています。
今は小康状態ですが、明日からまた梅雨前線の活動が活発になり再び大雨が降り始めるようです。


 
80代後半の母が一人暮らしをしている夫の実家は、山と川に囲まれた小さな市のため、今まで幾度となく大水害に見舞われています。


もう随分前にはなりますが、前回の水害の時にも、勤務中に上司から、実家のある町が大変なことになってると言われテレビをつけると、濁流に飲まれそうになっている町の映像が目に飛び込んできました。

その時の光景はあまりにも衝撃的で今でも鮮明に覚えています。

すぐに帰れ!と上司が言ってくれ、夫と連絡を取り早退後すぐに実家に向けて出発しました。。。




しかし町に辿り着くまでも、崖崩れ,土砂崩れ,冠水により迂回に迂回を重ね、もう辿り着くことはできないのでは、と思っていたら緊急車両が先導する車列に行き当たりました。

パトカー,消防車,救急車が倒木などをどけながら何としてでも町に入ろうとしてくれている様子を見て、皆がこの町を救うために向かってくれている!と、挫けそうな心に勇気が湧いてきた事を覚えています。




通常の数倍の時間をかけて漸く町に辿り着きましたが、当然家まで車で近付くことはできず、かなり離れた高台に車を停め残りは歩きました。


トンネルを抜け川沿いの道路に出た時に見えてきた光景は、衝撃でした。


実家の少し上流にある橋は濁流と共に流れてきた大量の杉の木に持っていかれ跡形もなくなり、橋が架かっていたアスファルトの道路はえぐられて実家に向かう道が無くなっていました。

『もう、家も無いかもしれない。。。』

そう思うほど壊滅的な状況でした。




深さ3m程もある崖のようになったかつて道路だった場所を、這い下りよじ登って何とか橋の下流側の道路に上がり、果たして家はあるのか、、、とヒリヒリするような不安を抱えながら歩いていくと、カーブの先に実家が見えてきました。

結果的に、橋によって濁流が堰き止められていたことにより、橋より上流の家は床上1m以上も浸水しましたが、下流の実家は床下浸水はしましたが家は無事でした。



この凄まじい光景を目の当たりにして、水の力、そして自然の猛威甘く見てはいけない、と思い知らされました。



この災害を契機に、市は河川の大規模な拡幅工事を行い、その後は大雨が降っても氾濫したことは今のところありません。

しかし、今回のような梅雨時の大雨や台風の度に、ヒヤヒヤして見守ることに変わりはありません。



今週の日曜日に大雨が降った時にも、気象庁の雨雲レーダーの動きを見ながら、国交省のホームページで河川の水位を確認しつつ、母と連絡を取っていました。



高齢のため、一人で大雨の中避難するのも逆に危ないので、近所の人が一緒に車で避難しましょう、と声を掛けてくれた時には一緒に行ってください。それ以外は出来るだけ2階に居るようにしてください、とお願いしました。




気象庁が異例の緊急会見を行い、明日から再び、九州地方を含む西日本は災害級の大雨が予想されると発表したようです。



実家も含めてですが

今回注意換気された地域では

甚大な被害

そして

人命に関わるような

被害が出ない事を

願うばかりです。