『古材』の証明 | 古材屋の温故知新

『古材』の証明

ヴィンテージ店の大場さんから 教わった・・・・本



理論と経験から『古材』について語られています。


木は伐採されて、200年から300年までの間は、圧縮強さや曲げ強さじわじわと増して、2~3割も上昇します。

その時期を過ぎてからは緩やかに下降していきますが、

下がりきった1,000年後も新材よりも1割は強いことがわかっています。

そういえば、ギターやバイオリンは古くなると音が冴えると聞きます。

かのヴァイオリンの名器 ストラディバリウスは400年前の作。

バイオリンに使われる木はトウヒとカエデです。

剛性が増す(固くなる)ほど、いい音色になるといいますが、音色のよさは材質の変化で説明ができそうです。

人間でたとえると、幼児の骨はやわらかく折れやすいが、

大人になるにつれて、固く丈夫になり、やがてもろくなっていくのと、現象は似ています。

ここが鉄やアルミなどの金属の性質と違うところです。

木はまさしく私たちと同じ生き物です。
(大場さんのBLOGより引用)


この本の中に「木材屋は材料屋か」という題があります。


「木の住まいは良い住まいだ」という言葉が広く使われています。

だがそれは正しい表現ではない。

木は最良の素材だが、それは優秀な設計と正確な施工が伴って

初めて理想の家になるのである。

設計と施工が悪ければ、最悪の掘建小屋になってしまう。

              ~ 中略 ~

木材は天与の完成品だから、手を加える必要がない。

見掛けだけで良否が判別できるし、

クレームの心配も無い・・・まさしく理想の建材だ・・・・・。

(本より抜粋)


「古材によって、材木屋が再生できる」

そう確信できた1冊でした。