数日後、僕はだいぶよくなってギルドに戻れるようになった。
『ハルー!』
退院するとき、レイとリリアさん、そしてラグナさんとリーネさんが来てくれていた。
『ハルちゃん大丈夫でしたかっ!?この数日間心配で夜も眠れませんでしたわっ!』
リリアさんが思いっきり抱きしめてきた。
そんなにまで気にかけてくれてたというのは、本当に嬉しい。
嬉しいのだが…くるし…
『はっはっは!リリア、それくらいにしとかないとハルが窒息するぞー』
『あらあら、皆様仲良しですね♪』
リリアさんが解放してくれたあと、リーネさんが僕のもとによってきて、
『事情は聞きました、僧侶は皆を守るのが役目です。なにかお役に立てる事があれば相談ください、私にできる事なら協力させていただきますので♪』
『ありがとうございます♪そうだ、今度教えて欲しいことがあるんですけどお願いしてもいいですか?』
『分かったわ♪私もギルドの宿舎を使ってるから、いつでもいらっしゃい♪部屋は…』
と、僕は部屋の場所を教えてもらった。
レイは訓練、リリアさんは買い出し、ラグナさんとリーネさんは任務があるというのでその場で解散する事になった。
『そーだハルさん、疲れていなかったら一緒に買い物しに行きませんか?♪』
『大丈夫ですけど…?』
リリアさんに誘われて買い物に付き合うことになった。
主に傷薬やマナの回復薬を買っていき、しばらく探索してから最後に武具屋によった。
『いらっしゃい!今日はどーした?』
『頼んでいたものを受け取りに来ましたの♪』
『あーあれか!取ってくるからちょっくら待っててくれ!』
そう言って武具屋のご主人は奥の方に入っていった。
新しい防具でも買うのだろうか?羨ましい。
そういえば忘れてたけど、僕の装備、女物だっけ…はやくこれ変えないとなぁ…
『はい!持ってきたよー!』
そう言ってご主人が持ってきたのは髪留めだった。
青色の石が埋められていてとても綺麗だった、あれは魔法石だろうか?
『じゃ~はいこれっ!退院祝いっ♪』
リリアさんはそのまま髪留めを僕に差し出してきた。
『え?あ、いや、そんな!申し訳ないですよ!?』
『もらってください♪あなたのために作ったんですから♪』
そう言って、僕に髪留めをつけてくれた。
『その髪留めの魔法石に込められた魔法は、ハルちゃんのマナを少しずつだけれど回復してくれるわ♪』
なるほど、道理で力がわいてくるわけだ。
マナの自動回復なんて高価なものなのに、僕のためにわざわざ作ってくれるなんて…
『ありがとうリリアさん、大切にします♪』
『いえいえ♪さ、今日の買い物はこれでおしまいだよ!宿舎に帰ろう♪』
そうして僕達はひとまず買い物を終え、ギルドの宿舎に帰ることにした。
宿舎に帰ると、訓練から帰っていたレイがまじまじと僕の顔を見ながら、
『ん~、なんかお前余計に女っぽくなってないか?』
と、真剣な顔で言うもんだから、いつもなら叩くんだけど、なぜかつられて僕も普通に返答してしまった。
『え?いや、別に変わってないんじゃ…?』
ん~…と考え込むレイは、しばらくして『あぁ、なるほど』と納得した表情でうなずいていた。
僕が理由を尋ねると、
『お前、髪伸びたろ?しばらく寝込んでたから切ってなかったんだな』
なるほど、確かにしばらく髪の毛を切っていなかったなぁ…。
リリアさんがせっかく髪留めをくれたから前髪はこのままでもいいとして、後ろと横は少し切らないといけないかも。
『なら私が切ってあげますよ♪』
横にいたリリアさんが嬉しそうに言った。
確かに、レイとかに頼むよりは確実に安心だし、床屋に行くよりも安価で済みそうだ。
まだまだ冒険したてでお金も多くはないからなるべく節約したいし、ここは素直に頼んでおこう。
『うーーんと可愛くしますよぉっ!♪』
………安心…だよね?