四万十町見付にある「くぼかわ病院」は、海抜200mの台地にあり朝昼の寒暖差のある場所に位置しているため、朝には霧が立ちこめます。
ここ四万十町の名産は、「朝霧茶」、「生姜」、「四万十ポーク」、「四万十牛」、「しまんと鶏」。
道の駅「あぐり窪川」では、四万十ポークを使った豚まんが有名です。
病室からはウグイスの鳴く声が通るようになってきました。
もうすぐ初夏がやってきます。


さて、私は6月1日に「くぼかわ病院」を退院します。
そして、前にお世話になっていた「アドレス・高知」に再入所します。

「くぼかわ病院」に入院してはや2ヶ月半。
医師並びに看護師及び携わっていただいた医療関係者のみなさま、お世話になりました。
感謝申し上げます。有難うございました。
実家に近いという理由でこの病院を選び、入院治療をしてもらいました。
退院後は、同じ町内の障害者支援施設に入所して、そこから外来診療を受けるつもりでいました。
しかしながらこの施設での部屋は4人部屋とのことなので、丁重にお断りしました。
アレを退治するため、今と同じか以上の睡眠の質を確保したい考えからです。
実家から遠く離れる生活となり、両親には申し訳ない気持ちで一杯ですが、これは譲れないことです。
これからまたお世話になる、「アドレス・高知」の関係者のみなさま、どうぞよろしくお願いします。


5月18日(木)に造影剤CTを撮りました。
「弘瀬さん、影が薄くなってる」と先生が言います。
「それは、良くなってるということなんですか?」と私。
「そうなんだろうね」
「じゃあ、手術できますか?」
「そこまではいかない」
これまで隔週で3回の抗がん剤の点滴を行った効果であろうと思う。
顕著な効果は見えないが、少しずつに良くなっている、ということですね。
「治療の効果が分かったから、後は退院して外来でいいね」
「それだったら先生、どこでもいいということでしょうから前にかかっていた医療センターでもいいですか?」
「それはえいよ」


3月上旬に53.0kgであった体重も5月22日時点では55.9kgと増加してました。
母親や叔母さん、幼馴染みの大工の清二に、焼き鳥と小僧寿し等を買ってきてもらい差し入れしてもらったおかげだろうと思っています。
すこぶる調子がいい。
よく眠れるし、目覚めよく6時には起きれる。

入院前に言われていた、黄疸と腹水も今のところなく、頭痛や関節痛、倦怠感や発熱もない。
自分が病気であるということを忘れるくらいです。
でも、油断大敵。
アレであることは事実ですから、忘れてはいけない。
いつ急変するかも分からないと言うことだけは頭に入れておこう。


去年の11月から今年の2月にかけては、食欲が失せ満足に食べれなかったが、輸血のおかげもあり、徐々にではあるが食べれるようになってきました。
この病院では食事の制限はなく何を食べてもいい。むしろ食べれるなら食べて欲しいというスタンスである。
1階の売店でカップ麺、豚汁等を買ってきて食事の時にお湯を入れてもらって食べています。


病室は個室なので、室料に見合った静けさがあり、それが夜の睡眠をサポートしてくれています。
気をつけていることは、心配事、焦り、取り越し苦労はベッドの中に持ち込まないということ。
睡眠時の心の持ちようを清澄なものにすることに気を配っています。
それがよく眠れている要因なのでしょう。


免疫力アップに効果があるという「笑い」。
YouTube、Amazonプライムビデオ、TikTok等を視聴して笑っています。
電話の機会にも笑うようにしています。
看護師やリハビリの担当者と話す機会にも自然に笑うようにしています。

以上の、食事、睡眠、笑いがアレを退治する強力メンバーであることは明白で、そのため出来ることは何でもやってやろうと決意しています。


プロ野球では、今年の岡田阪神が面白く注目しています。
岡田彰布を知ったのは、中学生の時に当時住んでいた寮にアサヒグラフが置いてあり、早稲田の軽井沢合宿の特集記事が載っていて、カッコエエと思ったのが最初で、早慶戦のテレビ中継をよく観たものです。
岡田阪神には去年の秋季キャンプから注目しいて、ファースト大山、サード佐藤輝明、センター近本の固定を早くから打ち出していたこと、ショートの中野をセカンドにコンバートするなどその慧眼に刮目いたしました。
シーズンの戦いぶりも相手の代打やリリーフ陣を先読みしての一手がすごく効いての勝利など、采配が冴えておると感じています。
高いレベルで野球をしていて観ていてワクワク感が半端ないのです。

大学野球では、東都大学野球春季リーグ戦 三部リーグ戦での母校学習院大学硬式野球部の勝利を祈って応援しています。
試合経過と結果を見て、学生達からエネルギーをもらっています。
欲を言えば、学生達には自分に限界を設けず突き抜けてもらいたい。
「小さくまとまらず、大きくはみ出せ!そして突き抜けろ!」と、さっき考えたフレーズを贈りたい。
一皮もふた皮も剥けないと強豪チームには太刀打ちできないだろうと思います。
日々の精進こそ肝となるはずです。
頑張って下さい。


毎日の読書に関しては、これまで夏目漱石を中心に幅広く読んできたわけですが、これからは読む対象を絞り込んで行こうと思う。
「源氏物語」がいいのではなかろうかと考えた次第です。
日本人の心のありようをあらわす「もののあはれ」を表現していると言われています。
紫式部の原典を読んでもチンプンカンプンなので、谷崎潤一郎訳を読むことにしました。
通読することで「もののあはれ」を肌感覚で感じることができればと考えています。
進捗は、504/2,324頁(22%)

毎日のペン字の練習に関しては、ジャポニカ学習帳のマスの一番上に当用漢字2,136字を一字ずつ書き出し、その一字を10~15回書くという方法を考え出し実行しています。一日の内でそんなに時間は取れませんが、2、3字でもいいので毎日継続することが肝であると考えています。
進捗は、577/2,136字(27%)



おわりに
がんと聞くとイメージするのは、不治の病、闘病生活、つらい抗がん剤治療、抗がん剤の副作用で頭髪脱毛等。
去年の12月1日に言われたのは、「ステージ4で余命3ヶ月」。
この先いつ急変するかもしれないけど、今は元気に生きています。
・抗がん剤の副作用は今のところありません(厳密にはあるのだろうけど、目立ったものはない)
・点滴もかかる時間は1時間程度だし、液が血管に入っても痛くも何ともないし、生理食塩水を点滴しているのと変わらない感じです。
・入院生活も特別変わったことがあるではなし、ずっと点滴している訳ではないから。概ね10年近くも入院生活をしている身ですから、現在の入院生活は別段苦しいものではなく変わらぬものです。
違いは、体内にアレを持っているかどうかです。


食事、睡眠、笑いが大事であろうと考えています。
これらを生活の中心に据え、上記の読書やペン字の練習その他、自分が成長、進化、向上できることをやっていくのです。
私は何者にも負けないのだ。
私は積極の塊なのだ。
私はヤル気の塊なのだ。

「厚洋日記」及び「拝啓、車椅子の俺へ」は、続けて書いていきアメブロにアップしていきますので、どうぞお読み下さい。

では、ほいたら、また。
弘瀬厚洋