物ごとの上達をはかり、よりよい人生を送るには
“良師”をみつけて、学んでいく方法もありますが
かの有名な剣豪「宮本武蔵」は
「我に師匠なし」というように、
1人修行を重ねて道を切り開いた人です
そんな武蔵が晩年に洞窟(!)に籠もって書いた
兵法の指南書『五輪の書』(宮本武蔵著/鎌田茂雄訳)
から、印象的な言葉をピックアップします
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★平常心心を保つ
心を真ん中に置き、
傾かないよう、一瞬も止まることのないよう、
流動自在な状態に保つ
上手くやってやろうという気持ちではかえって固くなる
修行をすることで、意識したり、
執着したりすることのないようにしていく(水の巻)
★相手を目で見るのではなく、
相手の本心を心で観る
つまりは目はふさいで臍下丹田で聞く(水の巻)
★ 道は一朝一夕で成るものではない、不断の努力によって
成る(水の巻)
★場所取りの大事
太陽を背にし、相手の目を眩ませる
相手低い位置より高い方が有利
勝利を掴むために有利な方を選んでいく(火の巻)
★ 一切の甘えを捨て、自分のみを頼りとする(独行道)
★役割に応じて、その場で一番適当な道具を使用
勝つためには、特定のものだけ
好いたり嫌ったりするのではなく、なんでも使えるよう
にしておく(地の巻)
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現代にも通じる言葉が満載です✨
平常心、中庸であるなどの、心のあり方は、
常日頃から関心のある部分なので
自分をつき詰めて行った武蔵の考えを知ることができて、
感動するものがありました✨
(武蔵のざっくりプロフィール)
29歳の時に、佐々木小次郎と巌流島で決闘で勝利
その後世間から姿を消し1人修行を続け
熊本の細川藩に姿をあらわしたのは28年後
“50歳の頃、はじめて兵法の道にかなうようになった”と
60歳で著した『五輪の書』の冒頭に現している
若い時は相手を倒すことに一切をかけ(武術)
晩年になって剣が道であることを体得(武道)
『五輪の書』は、以下の五巻から構成されています
『地の巻』(地に道をつくる) 兵法の道とは何か
『水の巻』(心のもちようを水に例え) 流派の説明
『火の巻』(戦いを火に例え) 戦い、勝負について
『風の巻』(家風のこと) 各流派を知って自己を知る
『空の巻』(執着のない空の境地) 真実の道に入ること
死の7日前に書かれた『独行道』では
自戒の言葉の数々をまとめあげた武蔵
役に立たないこと(武蔵にとっては恋愛も対象)一切を
徹底的に切り捨てて生きた、武蔵の凄さを感じる一冊です