誘惑

ごきげんよう、

こやなぎ京(ミヤコ)です。

諸事情によりおへその横から

ちょっと腸が飛び出している

何の変哲もない女子です。

ストマ(人工肛門)の

パウチ(袋)取替の儀で使う

三種の神器のうち、

ウェットティッシュが

突然なくなりました。

いま使っているのは

赤ちゃん用の

おしりふき。

ベビさん受けを狙った

プーさんの笑顔に

がっつり釣られたサイボーグとは

私のことです。

取り替える前には

シャワーを浴びて、

せっけんで綺麗に

洗うのですが、

取り替えてる最中に

ウェットティッシュがあると

いろいろ便利なのです。

で

儀式は粛々と進んで

さーて大詰めってときに

プーさん打ち止めの

大ハプニング。

ウェットティッシュねぇぇ

ってかウェットティッシュの

「エ」って小文字なのね！

そんなこと気づいてしまうほど

動揺しながら

詰替用プーさんを探します。

ま、ないよね

買った記憶ないもの

うん、ない。

これはウェットティッシュなしで

突き進むしかない。

負け戦に加担しちゃった

戦国武将並の苦虫顔で

ため息をついた私の

視線を奪っていったのは

この子でした。

ウェットティッシュあるじゃん！

しかもエリエールじゃん！

テーブルとか台所とか

拭くと綺麗になるやつ！

しかも除菌もできるってオウイエー。

ちょっとパッケージの裏に

「皮膚や粘膜に使うことなかれ」

って書いてあるだけで！

アレだよあの、一休のやつ！

真ん中渡るやつ！

という誘惑。

GLAYのTERUが

チカチカする円卓の上で

斜に構えて絶叫している

脳内です。

いやいや、

重々承知の助ですよ？

最近じんましんも

治ってないし、

100歩譲っても

今渡るべき橋じゃない。

ぬーーーーーう！とはいえ！

据えウェットティッシュ取らぬは

おんなの恥！

据ゥェットティッシュと

略しちゃう。もう。

ああ後ろ髪。