仁義無き散髪
ある人と大阪で待ち合わせをしていたのですが
早く到着しすぎまして、近くの散髪屋に入ったんですよ。
「いらっしゃいやせ!!!」
なんともドスの聞いたお出迎えです。
「いらっしゃいやせ!こちらへどうぞ。」
いつもより下方に手を向け、まるで
「おひかえなすって」
でしたが、あまり気にせずに椅子に座りました。
鏡越しに店内を見渡すと
やけに気合の入ったおっさん店員が大勢いまして
なんかおかしいなと感じていました。
「御客さん!今日は角刈りで?」
私 「いやいや、ちょっと全体に短くしてくれたら結構です。
「へい!かしこまりやした!」
な、なんなんだ!一体!
えらい怖いです。
そういっている間にも新しい客が店に入ってくる度に
「いらっしゃいやせ!!!」
と地獄の底から聞こえるような声が店内を駆け巡っています。
「お客さん!」
私 「は、はい!」
「椅子倒しやす!」
(:.;゚;Д;゚;.:) こえー!散髪こえー!なんで髪を切るのにこんだけ緊張せなあかんのか。
「シャンプーはいりやす!」
おねがいしやす!!!(╬ಠ益ಠ) ← 店内一斉に!
私 「あ、あのー・・・」
「へい、なんでしょうか?」
私 「あのー、なぜこの店の店員さんは気合というか、ドスがきいているのですか?」
「へい、お答えしやす。恥ずかしい話ですが、若いとき世間様にご迷惑をおかけし刑務所にお世話になりやした。
ここで働いている連中は私も含め、刑務所で理容の技術を習得したわけでございやす。
そして出所後ここのオーナーにひらわれやした。本当に恥ずかしい話でござんす。」
私 「な、なるほどー!が、頑張ってらっしゃるのですね!」
「ありがとう~、あ、ございやす。
朝日ソーラーじゃけん・・・。」
「おわりやした。」
仕上がり具合
↓
(嘘)
散髪自体は言ったとおりの仕上げでしたし
やっぱシャンプーは力が入って気持ちよかったです。
なんか指が一本足らないような気もしましたが
気にしない。
ドライアーを持つ手がいやにリアルでしたが
気にしない。
帰りの際、清算を済ますと
「ありがとう、ございやした。またのご来店をお待ちしておりやす。」
(:.;゚;Д;゚;.:) 二度と来ねぇよ!
その日帰宅した際
私 「ただいや 帰りやした!」
と言ったとか言わなかったとかヽ(´ー`)ノ
合掌。
↑
応援お願いいたしやす!(╬ಠ益ಠ)